研究課題/領域番号 |
18J00554
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
地理学
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
石井 祐次 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 自然堤防 / 氾濫原 / OSL年代測定 / メコン川 |
研究実績の概要 |
前年度までに、メコン川の自然堤防堆積物の泥(4-11 μm)の石英に対するOSL年代測定の適用性を検討し、自然堤防堆積物の泥から抽出した石英は堆積前に十分露光しており、年代測定に適していることを明らかにした。本結果を国際誌(Geochronometria)に投稿し、受理された。 前年度にハンドオーガーによって自然堤防上で採取した深さ8.0-9.4 mの5本のコアに対して粒度分析をおこなうとともに、深度約1 m毎の高解像度でOSL年代測定を実施した。プノンペンよりも上流側では約6.5 ka以前の海水準上昇により、クレバススプレイの形成やアバルションにともなう河成層の急速な累重が生じたことが明らかとなった。また、約4 kaには東アジア夏季モンスーンの弱化にともなう降水量の低下によって分流路が放棄されることで、複数の流路が発達する状態(アナストモージング)から単一の流路が卓越する状態への変化が促されたと考えられる。約1 ka以降には上流域における人間活動の影響で土砂供給量が増加することで、自然堤防の発達が特にプノンペンよりも下流側において顕著になったと推定される。 多くの地点において、自然堤防堆積物は上方粗粒化を示す。河道の蛇行部の攻撃斜面側では、蛇行により河道が近づくことで氾濫の影響を受けやすくなることで、上方粗粒化を示すと考えられる。一方で、流路が直線的で比較的安定している地点や、蛇行部の内側においても上方粗粒化が認められた。自然堤防の形成初期には洪水の流れが弱い段階で氾濫するために細粒な土砂が堆積するが,自然堤防が高くなるにつれて,洪水のピーク時に氾濫することで粗粒な土砂が堆積するようになったと推測される。OSL年代値とベイズ統計を用いて作成した年代―深度モデルによると、自然堤防堆積物の堆積速度は通常、4-10 mm/yrであった。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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