研究課題
特別研究員奨励費
本研究は、採餌と警告色の生態的・進化的関連の解明を目的としている。令和2年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、予定していた野外調査は全て中止し、これまでに得られていた行動学的・生態学的データの解析および論文の準備と、系統種間比較法による研究に取り組んだ。前年度までの行動学的調査により、捕食者の体色が被食者の捕食回避行動に影響すること、また、そのような影響の効果には地域変異があることを示すデータを得ていた。これらの結果について、一般化線形混合モデルを用いたデータ解析と論文の準備を進めた。論文は国際学術誌への投稿を予定している。系統種間比較法については、文献調査によってヘビ類の遺伝的・生態的データを集積した。得られたデータセットを基に系統推定、祖先形質復元、形質の進化的相関の検証を行った。特に重要な分類群についての解析が完了し、本研究の仮説を支持する結果が得られた。この結果をまとめた論文を準備中であり、国際学術誌に投稿予定である。また、前年度までの野外調査の過程で予想外に得られた成果を論文として取りまとめた。本年度は共著者とともに4編の論文を国際学術誌に発表した。そのうち、ヘビ類の採餌生態の調査の過程で得られた、巻貝食のヘビの採餌行動に関する研究成果は新奇な行動の発見として、朝日新聞、日本経済新聞、船橋よみうり新聞、子供の科学(誠文堂新光社)、ミルシル(国立科学博物館)等のメディアに掲載された。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 4件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (1件)
Herpetology Notes
巻: 14 ページ: 83-89
Herpetozoa
巻: 34 ページ: 89-96
10.3897/herpetozoa.34.e63998
巻: -
Scientific Reports
巻: 10 号: 1 ページ: 1-5
10.1038/s41598-020-69436-7