研究課題/領域番号 |
18J00874
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
光工学・光量子科学
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
浦出 芳郎 国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, 特別研究員(PD) (60804234)
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研究期間 (年度) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | パラメトリック増幅器 / ジョセフソン接合 / 標準量子限界 / 超伝導量子エレクトロニクス / 量子コンピュータ / マイクロ波 |
研究実績の概要 |
(1) 増幅器の省電力化および量子ビット読み出しへの応用 当初目標とした進行波型増幅器は数千個のジョセフソン接合等を必要として試料作製の難易度が高いため、同じく広帯域な増幅器として、インピーダンス整合型とよばれる少数の接合で実装できる増幅器の開発を進めてきた。 本年度は増幅器の省電力化を行った。以前のデバイスは超伝導量子ビットの読み出しに十分な増幅特性を示したが、必要なポンプ電力が大きい(低温下で約-40 dBm)という課題があった。過大なポンプ電力は冷凍機の温度を上昇させ、量子ビットの特性に悪影響を与えうる。この問題を解決するために次の改善を行った:(i)増幅器を構成するSQUIDループにメアンダ構造のインダクタンスを加えることで、ポンプ伝送線路との相互インダクタンスを増大した。(ii)ポンプ波の伝送線路をポンプ周波数の共振器とすることでポンプ効率を高めた。これらの改善により、以前と同等の性能を保ちつつ、必要なポンプ電力を1/100以下に低減した。また、受け入れ先で進行中の超伝導量子ビット集積化プロジェクトにこうした増幅器を提供し、量子ビット読み出しの効率を大きく改善した。これにより、複数量子ビットを周波数多重化した上での高速な単一試行読み出しが可能となった。
(2) 増幅器の雑音評価 増幅器の雑音特性を評価し、量子限界に迫る低雑音特性を示しているかの検証を行った。そのためには、評価したい増幅器以外の測定系が付加する雑音を知る必要がある。金ナノワイヤのショット雑音を測定し、その物理モデルと比較することで系の付加する雑音と総利得を評価した。この情報と、増幅器による信号対雑音比の改善の結果から、この増幅器が付加する雑音を絶対的に定めることができる。開発した増幅器の付加雑音は光子数換算で0.8光子ほどであり、標準量子限界(0.5光子)に迫る低雑音で増幅していることが分かった。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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