研究課題/領域番号 |
18J01113
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
美術史
|
研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
利根川 由奈 日本女子大学, 人間社会学部, 特別研究員(PD)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-25 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | ルネ・マグリット / 文化政策 / ベルギー美術史 / アメリカ戦後美術 / シュルレアリスム / 幻想美術 / 20世紀美術史 / モダニズム / アメリカ美術 / ベルギー美術 / 展覧会史 |
研究実績の概要 |
本年は、1960年代アメリカにおけるマグリット受容を明らかにするために、①ポップ・アートと反ブルジョワ思想との蝶番としてのマグリット作品の役割の把握、②モダニズムにおけるシュルレアリスム再評価とマグリット作品の関連、を研究目的とした。 ①については、一昨年度から検討しているMoMAの展覧会、「マグリット」展(1965年、MoMA)におけるキュレーターのジェームズ・スラル・ソビーのマグリット解釈(マグリットの作品ならびに作家を、市民の日常生活を脅かすシークレットエージェントとみなすというもの)が、MoMAを中心とした1960年代アメリカ美術界においても継承された可能性があったため、この点を中心に検討を行った。結果として、《個人的価値》などの日常的オブジェをモチーフとしたマグリット作品は、ポップ・アートの祖と位置付けられ、アートを市民の手へと返却するものとして美術関係者だけでなく一般大衆にも受容されたことがわかった。その一方で、批評家からは反アカデミックとみなされることの多かったポップ・アートの祖として、ヨーロッパの古典的手法を用いるマグリットを据えることによってポップ・アートの芸術性を評価する機運が高まっていたことがわかった ②については、グリーンバーグの影響力が強かった『アートフォーラム』誌において、批評家マックス・コズロフがシュルレアリスム美術をモダニズムの文脈で再評価した際、コズロフはシュルレアリスムの例としてマグリット作品を挙げたため、コズロフの言説の分析を通してモダニズムにおけるマグリット作品の位置づけを明らかにした。結果としてコズロフは、直接的に述べてはいないものの、キャンバス内に描かれるイメージがモノではなく、ただのイメージであり、モノとは異なる二次元の産物であることを自ら暴露するマグリットのワードペインティングにモダニズムの要素を見出した、と推察できる。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|