研究課題
特別研究員奨励費
精神的ストレスは不安などの情動行動を引き起こし、その反復や過度なストレスは脳機能を破綻させ、うつ病などの精神疾患の発症要因になる。しかし、ストレスによる不安様行動や脳機能障害を引き起こす神経基盤は未だに不明な点が多い。当研究室ではこれまで、精神的ストレスによって活性化する神経細胞の全脳マップを作製し、ストレスとの関連が未報告であった前障がストレス応答に最も寄与する神経核であることを見出してきた。本研究では、前障の活動と情動行動の関係を明らかにすることを目的としており、令和元年度は主に以下の結果を得た。①前障のストレスによって活性化した神経細胞の活動を抑制させることにより、ストレスによって誘発される不安様行動が抑制された。②前障は扁桃体基底外側核や皮質領域と双方向性に形成していることが知られており、ストレスによりこれらの神経回路は活性化していた。③ストレスによって活性化した前障の神経細胞を再活性化させることにより、上述の脳領域に加え、扁桃体中心核や側坐核などの情動行動を制御する脳領域の活動が亢進していた。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件)
Nat Protoc.
巻: 印刷中 号: 5 ページ: 1509-1529
10.1038/s41596-019-0148-4
Nature protocol
巻: 印刷中