研究課題/領域番号 |
18J10401
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
宗教学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
内田 安紀 筑波大学, 人文社会科学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2019年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2018年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 自然葬法 / 樹木葬 / natural burial / イギリス / 現代日本 / 葬送研究 / 比較研究 / ポストモダン / 日本 / グローバル化 |
研究実績の概要 |
本研究は、これまで葬送を支えていた種々の共同体が崩壊し、そこで共有されていた儀礼や信仰体系が失われた現代社会において、人々がどのように死を理解するようになっているのかを、新たな葬送形態である「自然葬法」の登場と普及に着目しながら明らかにすることを目的としている。地球環境に優しい葬送を目指す運動が、近年、日本だけでなく欧米など先進諸国を中心に世界中で見られるようになっているのは注目すべき現象である。異なる文化背景を持ったこれらの国々でなぜそうした共通性が見られるのか。こうした問いには、これまでほとんどヨーロッパ圏との比較研究が行われてこなかった従来の日本の葬送研究の枠組みでは答えられない。本研究は、日本とイギリスという全く異なる葬送文化を持つ二つの地域を対象に、それぞれの国における歴史・社会構造・文化伝統を最大限に踏まえながらも、グローバル化やポストモダンにおける死のあり方など、自然葬法を焦点とすることでより大きな枠組みから現代社会における葬送の変容を分析することを目指したものである。 そこで研究代表者は2019年度においては日本学術振興会「若手研究者海外挑戦プログラム」を利用し6ヶ月にわたるイギリスでの現地調査を行い、自然葬地利用者・葬儀業界関係者などへのインタビューやアンケート調査等を実施した。こうした調査を通じて見えてきたのは、イギリスにおける従来の葬送に対する不満と、自然葬地における「私的でパーソナルな」葬送を望む人々の意識である。現在、火葬率が75%を超えるイギリスだが、近代的合理性からデザインされた火葬のプロセスに人々は疎外感を感じ、より自由で故人にふさわしい葬送を望む声が高まっていた。イギリスにおける環境保護運動への意識やチャリティー精神の高さは無視できない要因だが、伝統や形式に縛られない自由な葬送を求める一大潮流の中に、自然葬法の登場は位置付けることができるのである。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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