研究課題/領域番号 |
18J10578
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
政治学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
安中 進 早稲田大学, 政治学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2018年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 貧困 / 戦前 / 娘の身売り / 自殺 / 不納 / 乳児死亡 / 近代化 / 民主化 / 明治 / 税不納 / 米価 / サブサハラ / 栄養不足 |
研究実績の概要 |
前年度に引き続き研究に従事した。戦前期日本の『内務省統計報告』『警視庁統計書』『各府県統計書』などを用いて、網羅的に収集した自殺者、税不納、娼妓、米・繭生産額や米価などのデータをもとにした分析を行った。博士論文に含まれる各章の内容を確定させるなどの作業を行いながら、残されていた全体をまとめる章と先行研究の章などの加筆を行った。博士論文の各章では、米価と税不納、税不納と自殺、繭生産や鉄道敷設と娼妓、民主化と乳児死亡といった関係を分析し、これらの関係を初めて計量的な手法を用いて実証的に説明した。また、戦前の日本で税制度が確立していく過程で農民がリスクを取らざるを得なかった様子や、近代化政策の一環である鉄道敷設が進展していき、繭の生産地が移っていった結果、農村の生活に大きな変化をもたらした様子を記述した。こうした制度や政策が税不納の増加による自殺といった問題や、繭生産額の減少による娘の身売りといった問題につながっていった過程を歴史的な記述とデータ分析により明らかにした。 このように前例のない実証的な分析を行った成果を近代化と民主化という観点からまとめ上げた博士論文『貧困の政治経済学』に対しては、早稲田大学で最高の学生褒賞である小野梓記念学術賞が与えられた。また、同時に、早稲田大学大学院政治学研究科より研究科長賞も与えられた。 加えて、こうした研究の成果は、今年度の投稿論文として「松方財政期における土地関連税不納と自殺―道府県パネルデータ分析―」が国内査読誌『社会経済史学』に掲載されることが決定した。学会報告では、社会経済史学会において報告を行った「娘の身売りと鉄道敷設」などにも成果として結実している。この報告内容も、学会報告後の加筆、修正の上、すでに投稿準備段階にある。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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