研究課題/領域番号 |
18J11110
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
腫瘍生物学
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
本間 りりの 広島大学, 医系科学研究科, 特別研究員(PD)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-25 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2018年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 癌幹細胞 / 大腸癌 / non-coding RNA / T-UCR |
研究実績の概要 |
Uc.266+Aの発現ベクターを作成し正常大腸オルガノイドにエレクトロポレーションにより導入、強制発現したところ、オルガノイド形成能の上昇が認められた。 続いてknock-down系を用いた機能解析を行うため、Uc.266+Aを標的としたshRNA発現レトロウイルスベクターを作成した。これをUc.266+Aの発現レベルが高い大腸癌細胞株HCT-116とSW480に導入、knock-down株を作成し、Uc.266+Aの発現低下を確認した。これらknock-down株において薬剤感受性試験を行ったところ、HCT-116とSW480の両方において5-FU、L-OHP、CPT-11に対する薬剤感受性の増強が認められた。また、大腸癌オルガノイドに対してもエレクトロポレーションによりshRNA発現ベクターを導入し、Uc.266+Aの発現低下、及び5-FUに対する薬剤感受性の増強を認めた。さらにUc.266+Aをknock-downした大腸癌オルガノイドではオルガノイド形成能が低下していた。 本研究ではヒト大腸オルガノイドを材料に検討を行い、大腸癌幹細胞特異的な発現パターンを示すT-UCRとしてUc.266+Aを同定した。強制発現系及びknock-down系を用いた機能解析により、Uc.266+Aと癌幹細胞マーカーの発現、薬剤抵抗性、オルガノイド形成能との相関が示され、臨床病理学的因子の解析では腫瘍部におけるUc.266+Aの発現が大腸癌の進展と相関することが明らかになった。 大腸癌幹細胞特異的発現を示すT-UCRとしてのUc.266+Aの同定は、大腸癌幹細胞のbiologyを解明する大きな足掛かりであるとともに、化学療法抵抗性大腸癌の新規治療標的の候補分子を新たに示すものであると考える。 今後のさらなる検討課題としては、Uc.266+Aの発現制御機構の解析、詳細な下流シグナルの解明を挙げる。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|