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オオムギ属植物における二次代謝の進化のメカニズムとその生態学的意義

研究課題

研究課題/領域番号 18J11919
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 生物有機化学
研究機関鳥取大学

研究代表者

宇部 尚樹  鳥取大学, 連合農学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2018-04-25 – 2020-03-31
研究課題ステータス 完了 (2019年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2018年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードオオムギ / コムギ / オオムギ属 / 防御関連二次代謝産物 / ホルダチン / トリティカミド / ラッカーゼ
研究実績の概要

昨年度までにオオムギが持つ抗菌性活性物質ホルダチンの生合成にラッカーゼが関わることが示唆された。今年度は、ホルダチン合成酵素(HS)の候補遺伝子の機能解析と近縁種におけるHSオルソログの有無について調べた。
HS活性を持った2つのラッカーゼをタバコおよびアグロインフィルトレーションを用いて異種発現し機能を調べたところ、立体特異的なHS活性を示した。基質特異性についても調べたところ、ホルダチン類の前駆物質であるクマロイルアグマチンやフェルロイルアグマチンを好むことがわかった。
オオムギにおけるHS遺伝子の獲得の原因を探るために、コムギおよびH.murinumにおけるHSオルソログを有無を調べた。コムギおよびH.murinum共にHSオルソログを持っていたため、配列を比較すると部分的な欠損および挿入が生じていた。これらの違いが、ホルダチンの合成に関わる重要な変異であると考えられる。
これらの防御物質を調べる過程で、オオムギとコムギが持つ誘導性の防御物質の蓄積を見出したため、それら防御物質の同定およびその生合成について調べた。病原菌を接種したコムギおよびオオムギは、未同定のファイトアレキシンを蓄積することを見出した。それら化合物を単離し、構造解析を行ったところ、いずれもフェニルアミドを骨格とする新規の化合物であり、トリティカミドA-Cと名付けた。オオムギを用いて、トリティカミド類の生合成に関わるアミド合成酵素遺伝子も同定した。
以上の成果と昨年度の成果と合わせ、オオムギ属植物において生じた二次代謝の大きな変動には、特徴的なラッカーゼの獲得が関わることが明らかになった。本研究から派生し、ムギ類では病原菌感染によって、トリティカミド類がファイトアレキシンとして機能していることもわかった。これらの防御物質がムギ類の病原菌に対する誘導性の防御に関わると考えられる。

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2019 実績報告書
  • 2018 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Identification of phenylamide phytoalexins and characterization of inducible phenylamide metabolism in wheat2019

    • 著者名/発表者名
      Ube Naoki、Harada Daiyu、Katsuyama Yuhka、Osaki-Oka Kumiko、Tonooka Takuji、Ueno Kotomi、Taketa Shin、Ishihara Atsushi
    • 雑誌名

      Phytochemistry

      巻: 167 ページ: 112098-112098

    • DOI

      10.1016/j.phytochem.2019.112098

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Biosynthesis of Phenylamide Phytoalexins in Pathogen-Infected Barley2019

    • 著者名/発表者名
      Ube Naoki、Yabuta Yukinori、Tohnooka Takuji、Ueno Kotomi、Taketa Shin、Ishihara Atsushi
    • 雑誌名

      International Journal of Molecular Sciences

      巻: 20 号: 22 ページ: 5541-5541

    • DOI

      10.3390/ijms20225541

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] コムギにおける桂皮酸アミドファイトアレキシンの同定2019

    • 著者名/発表者名
      宇部尚樹・原田奈侑・勝山由郁・大崎久美子・塔野岡卓司・上野琴巳・武田真・石原亨
    • 学会等名
      令和元年度日本植物細胞分子生物学会第37回大会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] オオムギのフェニルアミドファイトアレキシン2019

    • 著者名/発表者名
      宇部尚樹・藪田行哲・塔野岡卓司・上野琴巳・武田真・石原亨
    • 学会等名
      第14回ムギ類研究会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] Identification of phenylamide phytoalexins and characterization of inducible phenylamide metabolism in wheat2019

    • 著者名/発表者名
      Ube N, Harada D, Katsuyama Y, Osaki-Oka K, Tonooka T, Ueno K, Taketa S, Ishihara A
    • 学会等名
      2019年度日韓合同シンポジウム
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] オオムギのフェニルアミドファイトアレキシン2019

    • 著者名/発表者名
      宇部尚樹・藪田行哲・塔野岡卓司・上野琴巳・武田真・石原亨
    • 学会等名
      令和元年度植物化学調節学会第54回大会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書

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公開日: 2018-05-01   更新日: 2024-03-26  

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