研究課題/領域番号 |
18J12744
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
戸次 鵬人 東京大学, 数理科学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2019年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2018年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | L関数 / Eisenstein級数 / Heckeの積分公式 / 新谷コサイクル / 測地線連分数 / Lagrangeの定理 / L関数の積分表示 / Kronecker極限公式 |
研究実績の概要 |
本年度は,一般の代数体の場合のHeckeの積分公式のコホモロジー論的解釈の研究を行った.ここで,Heckeの積分公式というのは,g次代数体のゼータ関数を,SL(g)のEisenstein級数のトーラス周期として表す解析的な公式である.このような公式は,代数体が総実体やCM体などの特別な場合には,Eisensteinコサイクルや新谷コサイクルなどと呼ばれる特別なSL(g)の群コサイクルを用いて代数的に解釈できることが,HarderやSczechなどによる様々な先行研究によって知られていたが,総実体やCM体とは限らない一般の代数体を扱えるコホモロジー論的解釈は知られていなかった. 本年度の研究では,最近の坂内-萩原-山田-山本4氏による総実体の新谷コサイクルの幾何学的な新構成法や,Vlasenko-Zagierによる実2次体のゼータ関数の非臨界的な特殊値を扱う手法に着想を得て,一般の代数体の場合のHeckeの積分公式のコホモロジー論的解釈を与えると期待される,新たな新谷コサイクルを構成することに成功した. 具体的には,まず坂内-萩原-山田-山本の手法を応用し,Vlasenko-Zagierによるコサイクルの一般化となる新谷コサイクルを,複素射影空間と関連するある空間上の層のSL(g)-同変チェックコホモロジー群に構成した.そして,構成した新谷コサイクルがSL(g)-同変コホモロジー群の元を定めることを示すために,SL(g)-同変チェックコホモロジー群とSL(g)-同変コホモロジー群の同型を示した. 以上により構成した新谷コサイクルが一般の代数体の場合のHeckeの積分公式のコホモロジー論的解釈を与えていることを示すには,任意のg次代数体のゼータ関数の特殊値がこの新谷コサイクルの特殊化として得られることを示す必要がある.このような特殊化の構成と計算が今後の課題となる.
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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