研究課題/領域番号 |
18J13326
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
味志 優 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2019年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2018年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | アフリカ / タンザニア / 人類学 / フィールドワーク / 汚職 / 賄賂 / 公私 / 公 |
研究実績の概要 |
本年度はタンザニアの農村における約4ヶ月の現地調査及びそのデータの整理、分析を行った。端的に言えば本研究は、現地調査を主な手法として、汚職をめぐる人々の社会生活、そして汚職と密接に関連する公という概念の実態やその変化の解明を目指すものであるが、その目的に照らして概ね充実した研究を実施することができた。 本年度の現地調査は、昨年度に築いた人間関係やスクマ語とスワヒリ語の言語能力を活かして、より踏み込んだ内容を取り扱った。具体的にはスクマ語やスワヒリ語における、汚職に関係する単語の用いられ方に関する質問紙調査と、汚職に関連する架空の小物語を回答者に提示し、それに対する意見の聞き取りを行う、いわゆるヴィネット調査を実施した。聞き取り調査に関しては基本的にスクマ語で実施したため、その分析には予想以上の時間を要したが、先行研究と照らし合わせながら、現地では得られなかった興味深い知見を多く得ることができた。 例えば今年度は、スワヒリ語におけるhongo(スクマ語ではbuhongi。ただしスクマ語の会話においても、スワヒリ語のhongoが使われる場合が多い)という単語の本研究における重要性を改めて認識した。一般的にhongoは、汚職あるいは賄賂と訳される。また、汚職に当たるスワヒリ語の単語としては他にrushwaがあり、厳密に分けるならば、このrushwaが広義の汚職に該当し、hongoはより狭義の賄賂に当たる。しかし聞き取り調査を進めるにつれて、このhongoという単語は、例えば売春の際に支払われる金品や贈物を表す際にも用いられ、またrushwaにはそのような意味はないことが分かった。あるいは逆のケース、つまり一見日本語では賄賂に当たるような行為であっても、rushwaに該当するがhongoには該当しない、という例も見られた。本年度は現地調査及びその分析を通じて、こうした探究すべき興味深い点を発見し、その充実した研究を行うことができた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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