研究課題/領域番号 |
18J14314
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
昆虫科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
乾 智洋 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2019年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2018年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 蛹変態 / カイコ / マイクロRNA / let-7 / 幼若ホルモン / 脱皮ホルモン / 脱皮 / 変態 |
研究実績の概要 |
本課題では、カイコにおいてマイクロRNA let-7 が幼若ホルモンや脱皮ホルモンといった内分泌系とクロストークし、蛹変態を制御するという作業仮説の検証を行なっている。前年度のlet-7変異体カイコを用いた解析の結果から、(1)カイコではlet-7を欠失すると終齢幼虫において蛹変態できずに摂食を続け、最終的に縊死すること、(2)真皮細胞や脂肪体ではlet-7を欠いても脱皮ホルモンや幼若ホルモンの受容及び伝達は正常に起こるため、組織の蛹変態にlet-7は必須ではないこと、(3)let-7は前胸腺における脱皮ホルモン合成などを介して内分泌系の制御に関与し、システミックに蛹変態を制御する可能性があること、の3点が示唆された。 前年度の結果を踏まえて、今年度は胚期から全身でlet-7を発現させたトランスジェニックカイコを作出してlet-7の機能解析を行なった。トランスジェニックカイコは3齢幼虫までは正常に発育するものの、一部の個体は88%(44/50個体)が4齢幼虫期に縊死し、12%(6/50個体)が4齢幼虫から蛹へと早熟変態した。この解析で用いたトランスジェニックカイコが5齢(通常の終齢)に至ることはなく、また、4齢幼虫から早熟変態した個体が成虫に変態することもなかった。トランスジェニックカイコにおける遺伝子発現解析の結果、let-7を全身で強制発現させても真皮細胞や脂肪体では脱皮ホルモンや幼若ホルモンの受容及び伝達は正常に起こることが判明した。これらの結果は、カイコにおいてlet-7は組織の変態に直接関与しないものの、幼若ホルモンや脱皮ホルモンの生合成や分泌といった内分泌系が進める蛹変態プロセスと強くクロストークするという作業仮説を強く支持するものである。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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