研究課題/領域番号 |
18J14330
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山本 智子 (2019) 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(DC2)
船造 智子 (2018) 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2019年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2018年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | Intratumor heterogeneity |
研究実績の概要 |
本研究の主目的は、ヒト肺がん抗癌剤耐性細胞における、腫瘍内不均一性を来す機序解明であった。腫瘍内不均一性の中心的な性質として腫瘍形成能の差と定義した。研究の手法において、アレクチニブ耐性ALK陽性肺がん細胞を細胞表面マーカーであるEpithelial cell adhesion molecule(EpCAM)を用いて単離し、単離した各分画の腫瘍形成能や遺伝子・蛋白発現の差を比較することで腫瘍内不均一性の解明に迫るのが本研究の特色であった。 ALK陽性肺がん細胞株にALK阻害薬であるアレクチニブを曝露させて樹立したアレクチニブ耐性細胞株をEpCAMの発現によりフローサイトメトリーを用いてソーティングを行い、EpCAM高発現分画とEpCAM低発現分画に分けて腫瘍内不均一性について検討した。以下に研究の状況を述べる。 ①EpCAM高発現分画はEpCAM低発現分画に比べてSphere形成能が高く、腫瘍形成能が高いことを示し、1つの腫瘍内に性質の異なる2つの分画が存在することを確認した。 ②EpCAM低発現分画はEpCAM高発現分画と比較して、上皮系マーカーの発現低下及び間葉系マーカーの発現上昇を確認し、上皮間葉転換(epithelial mesenchymal transition:EMT)を来していることが示唆された。 ③性質の差が生まれる機序解明のため、RNAシーケンス解析やプロテオーム解析を行い、EpCAM高発現分画とEpCAM低発現分画の遺伝子・蛋白発現を比較した。2つの分画間で発現に差がある分子を腫瘍内不均一性を来す分子の候補と考え、siRNAを用いてノックダウンし性質を評価した。その中でEpCAM高発現分画で発現上昇を認めたCD47をノックダウンすることによりSphere形成能が低下することを確認し、CD47の発現がSphere形成能に関連することが示唆された。 一つのアレクチニブ耐性細胞株の中でも、性質の異なる分画が存在し、腫瘍内不均一性を来す因子の一部を明らかにした。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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