研究課題
特別研究員奨励費
本年度においては基礎研究はもとよりリキッドバイオプシー検体の解析、ドラッグデリバリーシステム化薬剤の薬効評価等いくつもの共同研究に携わり、2019度のみでも2本の論文への貢献(Cancer Sci, 2019, Cancer Sci, 2019)、さらに一本のeditorialの執筆を行った(Changhai Chest, 2019)。xCT阻害に対して感受性の低い癌細胞の代謝変化メカニズムを見出し、その阻害剤も同定しており今後の臨床応用が期待されています。更に本特別研究員として支援を受ける中で自身のプロジェクトにも一貫して取り組み、肺がんの中でも特に悪性度及び予後の悪い小細胞肺がんのheterognenityに着目した研究を行った。SCLCは近年、ASCL1、NeuroD1、YAP1、POU2F3の発現の違いにより、神経内分泌性SCLC(NE)と非神経内分泌性SCLC(non-NE)を含む分子サブタイプに分類される。ASCL1とNEUROD1はNEの分化に必須の転写因子として知られているが、YAP1とPOU2F3はSCLC細胞のnon-NE表現型に寄与する。in silicoの解析においてxCT発現とフェロトーシス感受性の逆相関を見出した。細胞株にxCTを遺伝子導入することでxCTがフェロトーシス感受性のマーカーになることを確認した。次に、xCT阻害剤SSZはこれらの細胞株の増殖を抑制する効果が高いことが明らかにし、xCTを標的とした治療がSCLCに有効である可能性を見出した。このSCLCにおけるxCT発現がYAP及びneuroendocrine differentiationによって変化することを見出し、現在論文投稿となる。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2020 2019 2018
すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 2件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)
Cancer Science
巻: 111 号: 1 ページ: 127-136
10.1111/cas.14224
Shanghai Chest
巻: 3 ページ: 63-63
10.21037/shc.2019.10.02
巻: 110 号: 11 ページ: 3453-3463
10.1111/cas.14182
巻: 109 号: 12 ページ: 3874-3882
10.1111/cas.13826
Oncotarget
巻: 9 号: 73 ページ: 33832-33843
10.18632/oncotarget.26112
巻: 9(35) 号: 35 ページ: 24000-24013
10.18632/oncotarget.25257
Nature Communications
巻: 9 号: 1 ページ: 1561-1561
10.1038/s41467-018-03899-1