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DNAメチル化酵素・脱メチル化酵素の肝特異的ノックアウトマウスの表現型解析

研究課題

研究課題/領域番号 18J14635
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 消化器内科学
研究機関京都大学

研究代表者

井口 恵里子  京都大学, 医学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2018-04-25 – 2020-03-31
研究課題ステータス 完了 (2019年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2019年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2018年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードDNAメチル化酵素 / 肝細胞癌 / 炎症性発癌 / DNAメチル化
研究実績の概要

肝細胞癌の多くはウイルス感染やNASHといった慢性炎症を基礎として発生する。この炎症性発癌過程におけるゲノム異常については多数の報告があるが、DNAメチル化などのエピゲノム制御の機序については不明な点が多い。新規DNAメチル化酵素の中でも、Dnmt3bは活発に転写される遺伝子に特異的に作用することが近年報告され、その異常が発癌に関与する可能性を示唆している。本研究では、Dnmt3bの異常がDNAメチル化変化を介して肝発癌過程において果たす役割を明らかにすることを目的とする。
肝細胞特異的Dnmt3bノックアウト(KO)マウスを作成し、チオアセトアミド(TAA)投与により慢性肝炎を惹起してその表現型を解析した。また、TAA投与前またはTAA4週投与後のコントロールマウス及びDnmt3bKOマウスの非腫瘍肝組織より抽出したRNAを用いてトランスクリプトーム解析を行い、遺伝子発現プロファイルを比較した。
TAA4週投与後にはDnmt3bKOマウスでより強い肝炎が見られた。TAA30週投与後にはDnmt3bKOマウスでより強い肝線維化が見られ、コントロールマウスと比較して有意に多くの肝癌が発生した。非腫瘍肝組織より抽出したRNAを用いたトランスクリプトーム解析では、TAA非投与・4週投与のいずれの条件下でも、Dnmt3bKOマウス肝において酸化的リン酸化関連遺伝子群の発現低下を認めた。また、Dnmt3bKOマウスの非癌部肝組織では、酸化ストレスマーカーである8-OHdGが高発現していることが確認された。これらの結果は、Dnmt3bが欠損するとミトコンドリアの機能低下から酸化ストレスの蓄積をきたし、炎症の増悪及び発癌の促進を生じる可能性を示唆する。
以上より、Dnmt3bは酸化的リン酸化の恒常性維持を介し、炎症性肝発癌において防御的に機能している可能性が考えられる。

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2019 実績報告書
  • 2018 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020 2019

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 炎症性肝発癌過程におけるDNAメチル化酵素DNMT3Bの役割2020

    • 著者名/発表者名
      井口恵里子、髙井淳、妹尾浩
    • 学会等名
      第106回日本消化器病学会総会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] DNAメチル化酵素DNMT3Bの欠損は酸化ストレスを介し炎症性肝発癌を促進する2020

    • 著者名/発表者名
      井口恵里子、髙井淳、妹尾浩
    • 学会等名
      第56回日本肝臓学会総会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] The role of DNA methyltransferase (DNMT) 3B in regulating inflammation-associated hepatocarcinogenesis2019

    • 著者名/発表者名
      Eriko Iguchi, Atsushi Takai, Ken Kumagai, Soichi Arasawa, Haruhiko Takeda, Yuji Eso, Takahiro Shimizu, Ken Takahashi, Yoshihide Ueda, Hiroshi Seno
    • 学会等名
      第78回日本癌学会学術総会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書

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公開日: 2018-05-01   更新日: 2024-03-26  

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