研究課題/領域番号 |
18J21124
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
脳計測科学
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
阪口 幸駿 同志社大学, 脳科学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2019年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2018年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 左右半球差 / 半球間相互作用 / 記憶 / 行動柔軟性 |
研究実績の概要 |
今年度は、ラット脳における左半球と右半球に存在する左右背側海馬どうしの連絡が短期記憶と長期記憶にどのように関与するのかを明らかにするための行動実験を行った。その結果、左右背側海馬を繋ぐ海馬交連の物理的な切断は、自発的交替行動試験や場所嗜好試験における短期記憶を有意に低下させた一方、物体位置試験における長期記憶には影響を及ぼさなかった。したがって、海馬交連線維を介する左右背側海馬間の連絡は長期記憶ではなく短期記憶に寄与している可能性が示唆され、これらの知見は論文にまとめ現在投稿中である。 また、昨年度より引き続き実施中である背側海馬の機能的左右半球非対称性に関する実験では、今回新たに、右背側海馬の一側的な損傷が十字迷路試験における長期記憶を増強する可能性を示唆するデータを得た。これまでの先行研究では片側海馬の損傷が記憶を低下させる結果のみがいくつか報告されているが、今回得た結果はその逆を示しており、これは正常時にはもともと片側の海馬が対側の海馬の機能を抑制していることを示唆している可能性がある。 さらに今年度は最終年度として、ここまでで得られた基礎的知見の応用への適用方法の開拓と、そのアウトリーチに積極的に努めた。特に、動物脳でも確認される機能的左右半球非対称性や半球間相互作用がヒト脳におけるヒト固有な認知機能(心の理論、言語など)の基礎的神経基盤として貢献している見方を提案し、本研究のような動物脳での知見がヒト脳の認知の理解に寄与できること、また、ヒト脳における半球非対称性や半球間相互作用が繰り返し報告されている一部の精神疾患や発達障害の原因療法の探索にも寄与できる可能性があることを広く知らしめた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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