研究課題/領域番号 |
18J21331
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
亀井 亮佑 東京大学, 大学院医学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-25 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2018年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | ミクログリア / 神経新生 / 二光子in vivoイメージング / 貪食 / アポトーシス / 海馬歯状回 / ミクログリア急性除去 / 免疫組織化学 / 遺伝子導入 / 免疫組織染色 / 神経分化 / 免疫染色 |
研究実績の概要 |
前々年度構築した海馬歯状回in vivoイメージングシステムを、前年度作出したトランスジェニックマウスと組み合わせることで、生体内でミクログリアが新生ニューロンを貪食する動的なプロセスを、詳細に描出することに成功した。 新生ニューロンの貪食に携わるミクログリアは、突起を素早く伸縮させることで周囲の探索を担い、突起の先端構造を大きく変化させ新生ニューロンを丸ごと突起で包み込むことで新生ニューロンの貪食を実現した。突起先端で形成されたファゴソームは速やかにファゴリソソームへと成熟し、突起内部で内容物の消化を進行させサイズを縮小させた。このファゴリソソームはゆっくりと間欠的に細胞体に向かって輸送され、細胞体到達後にも更なる分解を進めた。 一方で、貪食細胞であるミクログリアを急性除去すると、海馬歯状回でアポトーシスした新生ニューロンのクリアランスが強く障害された。この時、神経幹細胞の数や新生ニューロンの分裂・分化には影響が見られない一方で、新生ニューロンの分裂後の短期生存が障害されることが明らかとなった。すなわち、上記のミクログリアによる死細胞除去は、適切な神経新生のための環境整備に役立っている可能性が示唆された。 以上のように、成体脳のミクログリアはアポトーシス細胞の貪食負荷に対し、突起をユニークに活用することで効率的に対処していることが明らかとなった。このような貪食様式は、急性スライスなどの炎症条件下で報告されていた従来の観察結果とは異なるものであり、生理的なミクログリアによる死細胞除去システムの一端を新たに明らかにしたものと言える。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|