研究課題
特別研究員奨励費
本研究では,今後必要とされる100~400 Gbpsレベルの高速光リンクを見据え,新規ポリマー光導波路デバイスの提案並びにマルチモード・シングルモード光ファイバ(MMF・SMF)との高効率光結合を実現し,オンボード光回路へ応用することを目的としている.2019年度の研究では,シリコン細線導波路とSMFを接続するための径変換デバイスの実現に向けた,シングルモードポリマー光導波路の最適構造設計及び作製を行った.当研究室にて開発した作製法(Mosquito法)にて得られる円形GI型コア導波路と,従来多くの機関で作製されてきた矩形SI型コア導波路を,同一ポリマー材料を用いて作製することで,両者の光学特性の比較を進めた.円形GI型コア形成には液体モノマー間の相互拡散を利用するため,その拡散速度の制御が課題となる.コア作製時の温度制御にて拡散制御することで,高再現性にて設計通りのコアを形成でき,矩形SI型コアに比べて円形GI型コアが結合効率に関する優位性を示すことを実証した.さらに,これまで未解明であった円形GI型シングルモードポリマー光導波路の偏波依存光学特性評価に初めて取り組み,矩形SI型導波路と対等な比較検討を行った.Mosquito法にて作製した円形GI型導波路が偏波無依存の損失を示す反面,矩形SI型導波路には明らかな偏波依存性損失が見られることを明らかにした.以上より,Mosquito法にて作製された円形GI型導波路は,安定した偏波依存光学特性を実現することから,シリコンフォトニクスチップ-SMF間のインターフェースとして有用であることを示した.
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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IEEE/OSA Journal of Lightwave Technology
巻: 38 号: 14 ページ: 3670-3676
10.1109/jlt.2020.2980013
Optics express
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