研究実績の概要 |
2020-2021年度には、これまでに得られた研究成果についての論文執筆と出版を行った(Mikami and Iwasaki, 2021)。この論文では、系統的制約を考慮してパレート理論を検証するための検定手法であるflipping t-ratio testを開発し、開発した手法を用いて先行研究の再検証を行った。また、この論文の出版後に他の研究グループによって提案されたflipping t-ratio testをベースにしたパレート理論の検定手法であるSibSwap法(Adler et al., 2022)の有効性の検証実験も行った。 加えて、特にアンモノイド類・ウミユリ類でのパレート理論の検証のために、日本国内の10か所以上の博物館で標本調査を行った。標本調査では、研究に有用なアンモノイド類・ウミユリ類標本の探索を行った。調査によって発見された研究に有用な標本を、3DスキャナーやX線マイクロCTスキャナーで撮影することで、形態データを得ることができた。現在、得られた形態データを活用してパレート理論を検証するために、データ解析を進めている。 さらに、関連した共同研究で、アンモノイド類の生息姿勢や隔壁に関する共著論文(Peterman et al., 2020; Peterman et al., 2021)と生物の化石化過程に関する共著論文を出版した(Muramiya et al., 2021)。
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