• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ハロゲン結合供与体ーチオウレア共触媒系による新奇グリコシル化反応の開発と応用

研究課題

研究課題/領域番号 18J22261
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 化学系薬学
研究機関京都大学

研究代表者

中辻 雄哉  京都大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2018-04-25 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2020年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2019年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2018年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード有機ラジカル触媒 / ヒドロキノン / 電荷移動錯体 / 常温非光照射下でのSET / アゾリウム塩 / 酸化反応 / 空気酸化 / 有機ラジカル反応 / ハロゲン化イミダゾリウム塩 / グリカール / 溶媒和 / ペプチド
研究実績の概要

私はこれまでにハロゲン化イミダゾリウム塩を酸触媒として用いた反応開発に取り組んで来た。独自に開発したフェナントレン骨格を持つアゾリウム骨格が高極性官能基の影響を大きく受けることなく酸触媒として機能することを見出してきたが、その電子不足な骨格が一電子酸化剤として働く可能性があると考え還元剤を検討を開始した。ヒドロキノンを用いた際に2位置換シクロヘキサノンの酸化的な炭素炭素結合開裂反応が良好に進行することを見出した。サイクリックボルタモグラムを用いた電気的な性質(酸化還元電位)を測定したところ、アゾリウム塩のわずかな構造的特徴が反応性に大きな差を生じることと、その反応性と電気的な性質(還元電位)の間に非常に良い相関関係がある事を見出した。つまり反応が進行する触媒のほうが反応が進行しない触媒に比べて還元電位が大きいことが見出され、本触媒系の活性化機構に酸化還元反応が大きく寄与していることが示唆された。これは本触媒系が単なる酸触媒では説明し得ない反応機構を持つ触媒系であることを示す点で価値が高い観測結果である。次に触媒間の相互作用について計算化学を用いて検討したところ、アゾリウム塩の対アニオンがヒドロキノンのフェノール系水酸基とも同時に水素結合を形成した上で両触媒の主骨格が分散力を用いて相互作用している様式が見て取れた。これはアゾリウム塩を塩とすることで電子不足さを向上させるとともにヒドロキノンをアゾリウム塩の近傍に引き付ける機能を合わせもつことを示唆する結果であり、対アニオンに機能を持たせることに成功したといえる。本触媒系でしか進行しない反応の探索には残念ながら至らなかったが、これまでは光照射やラジカル開始剤、金属触媒が必要とされていた反応を有機触媒のみを用いた常温、非光照射条件下で進行させたことは大きな前進であり今後の有機触媒化学のさらなる発展に寄与する成果であると考えている。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(3件)
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実績報告書
  • 2018 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2021 2020 2019 2018

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Azolium/Hydroquinone Organo‐Radical Co‐Catalysis: Aerobic C?C‐Bond Cleavage in Ketones2021

    • 著者名/発表者名
      Nakatsuji Yuya、Kobayashi Yusuke、Masuda Sakyo、Takemoto Yoshiji
    • 雑誌名

      Chemistry - A European Journal

      巻: 27 号: 8 ページ: 2633-2637

    • DOI

      10.1002/chem.202004943

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Direct Addition of Amides to Glycals Enabled by Solvation‐Insusceptible 2‐Haloazolium Salt Catalysis2019

    • 著者名/発表者名
      Nakatsuji Yuya、Kobayashi Yusuke、Takemoto Yoshiji
    • 雑誌名

      Angewandte Chemie International Edition

      巻: 58 号: 40 ページ: 14115-14119

    • DOI

      10.1002/anie.201907129

    • NAID

      120006766121

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] アゾリウム塩とヒドロキノンを有機ラジカル共触媒として用いた炭素-炭素結合の酸化的開裂2020

    • 著者名/発表者名
      〇中辻 雄哉、小林 祐輔、益田 紗京、竹本 佳司
    • 学会等名
      応の開発” 反応と合成の進歩 2020 特別企画シンポジウム (オンライン)
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 新規グリコシル化反応の開発2018

    • 著者名/発表者名
      中辻雄哉
    • 学会等名
      次世代を担う若手有機化学者シンポジウム
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [学会発表] ハロゲン化イミダゾリウムを触媒としたアミドの直接的2-デオキシグリコシル化反応の開発2018

    • 著者名/発表者名
      中辻雄哉
    • 学会等名
      有機触媒シンポジウム
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書

URL: 

公開日: 2018-05-01   更新日: 2024-03-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi