研究課題/領域番号 |
18J40121
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
神経生理学・神経科学一般
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
酒井 晶子 新潟大学, 医歯学系, 特別研究員(RPD)
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研究期間 (年度) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | コヒーシン / 抑制性ニューロン / クロマチン / ATAC-seq / PV細胞 / 臨界期 / 神経回路可塑性 / ChIP-seq / コルネリア・デ・ランゲ症候群 |
研究実績の概要 |
こどもの脳の正常な発達には、経験により神経回路の可塑性が高まる「臨界期」が重要である。臨界期は遺伝子発現の変化を伴うが、その基盤となる細胞種特異的なクロマチン動態は、複雑なネットワークから成る生後の脳の解析の難しさからほとんど分かっていない。とりわけ、経験により発達して臨界期を開始させる抑制性ニューロン(パルブアルブミン陽性PV細胞)は、神経回路発達および精神疾患における重要性が示唆されながら、脳内の細胞数の少なさから遺伝子発現制御の研究が遅れている。本研究では、マウス大脳皮質からPV細胞を分取する系を確立し、発達段階を追ったPV細胞特異的な遺伝子発現解析を行うことで、臨界期にかけてPV細胞の発達を促す遺伝子群を同定してきた。また、遺伝子制御領域間の相互作用を司り発現制御に関わるコヒーシンに着目し、コヒーシン関連因子NipblのコンディショナルノックアウトマウスではPV細胞の成熟に必要な遺伝子発現変化に異常があることを見出した。本年度はさらに遺伝子制御領域の情報を得るために、PV細胞特異的なATAC-seq解析を行い、PV細胞で臨界期に見られるオープンクロマチン領域の形成にNipblが関与することを明らかにした。また、経験によりPV細胞を発達させる転写因子Otx2の臨界期におけるゲノム結合領域の多くが、PV細胞のオープンクロマチン領域と重なっていた。これらの結果から、経験によるPV細胞の発達には、Otx2およびコヒーシンを介したクロマチン構造の制御が必要であると考えられる。さらに本年度、少数の細胞からクロマチン因子のゲノムワイド解析を行えるCUT&Tag法を導入・確立した。今後、臨界期に特異的なエンハンサー等の制御領域、およびその制御におけるコヒーシンの役割の解析を進め、これまで分かっていなかったPV細胞の発達や精神疾患に関わる遺伝子発現制御機構を明らかにしていく。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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