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ルクレティウス『自然の本性について』の総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K00012
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分01010:哲学および倫理学関連
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

瀬口 昌久  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40262943)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードルクレティウス / 事物の本性について / 古代原子論 / アトミズム / 啓蒙時代 / ロマン主義 / 快楽主義 / 無神論 / モンテーニュ / シェリー / 無神論的唯物論 / 知覚の不可謬説 / 世界の複数性 / 事物の本性 / ブルーノ / ガッサンディ / 無限宇宙 / 原子論 / 摂理 / 複数世界 / エピクロス / 受容史 / ポッジョ / 自然 / 宇宙
研究成果の概要

ルクレティウスは、想像力と論理を駆使して、原子と空虚から無限の広がりをもつ無数の宇宙が形成され、その解体と再生を繰り返す原子論的宇宙論を、日常的な経験や生きている自然世界の観察に基づき、合理的な説得性をもって展開した。人間の感覚・睡眠・夢・恋愛の生理学や遺伝の仕組みまでも提示し、人間社会と文明の発展を描き出し、神々の仕業とされていた雷鳴や嵐や地震や噴火そして疫病までも、原子と空虚によってことごとく合理的に説明している。ルクレティウスは西洋のキリスト教世界で批判されたような無神論者でも、享楽的な快楽主義でもなかった。受容史を含めた研究成果をまとめ、日本で最初の解説書を出版することができた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

ルクレティウスの『事物の本性について』は、エピクロス哲学の最も重要な情報源であり、その合理的精神と詩の想像力は、詩人や哲学者だけではなく、近代自然科学の成立にも寄与し、多くの科学者にも多大な影響を与え続けた。そのため欧米でのルクレティウス研究は豊富な蓄積と進展があるが、日本では学術研究がきわめて少ない。本研究はその不足を補い、古代原子論が、強い反発と批判を受けながら、いかに変容され、いかにテクノロジーを生み出す近代自然科学の世界観に取り込まれていったかを跡付けた。学術研究の成果の一端をまとめて、一般読者向けの解説書を出版したので、より広く日本社会に古代原子論の意義を理解する機会を提供できた。

報告書

(4件)
  • 2020 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2019 実施状況報告書
  • 2018 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 2020 2019

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 図書 (2件)

  • [学会発表] 錯覚・幻覚・夢――ルクレティウスと「知覚の不可謬性」の問題2021

    • 著者名/発表者名
      瀬口昌久
    • 学会等名
      古代哲学フォーラム
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 招待講演
  • [図書] ルクレティウス 『事物の本性について』――愉しや、嵐の海に (書物誕生 あたらしい古典入門)2020

    • 著者名/発表者名
      小池澄夫・瀬口昌久
    • 総ページ数
      296
    • 出版者
      岩波書店
    • ISBN
      9784000283045
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [図書] 『英雄伝』の挑戦: 新たなプルタルコス像に迫る2019

    • 著者名/発表者名
      小池登・佐藤昇・木原志乃・瀬口昌久ほか
    • 総ページ数
      348
    • 出版者
      京都大学学術出版会
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書

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公開日: 2018-04-23   更新日: 2022-01-27  

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