研究課題/領域番号 |
18K00013
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
薄井 尚樹 三重大学, 人文学部, 准教授 (50707338)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 潜在的態度 / 道徳的責任 |
研究成果の概要 |
本研究では潜在的態度から生じる行動の道徳的責任についての研究をおこなった。その成果として以下の点を明らかにした。(1)潜在的態度のありようは、道徳的責任の帰属可能性を考えるうえで重要な役割を果たす、本当の自己という考えにうまく収まらず、このことは本当の自己という考えの捉え直しを迫る。(2)潜在的態度のありようをマクロな観点から特徴づけることは、潜在的態度から生じる行動の道徳的責任を考えるうえで新たな可能性を提示する。(3)ある現代的な差別においては潜在的態度がはたらくとされるが、そうした現代的なものを含む差別において道徳的被行為者であるには特定の条件が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
潜在的態度と差別的な行動とのつながりが示唆されてきたこれまでの研究動向をふまえて、本研究では、潜在的態度から生じる行動の道徳的責任に焦点をあてた。その成果として、そうした道徳的責任の帰属可能性を明らかにするには、潜在的態度のありようと道徳的責任の両方について、既存の研究とは異なるアプローチが必要があることを明らかにした。また近年、人種差別からもたらされる社会問題があらためて注目されてきており、本研究はそうした問題の道徳的な意味を明らかにする一助となるものである。
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