研究課題/領域番号 |
18K00029
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
戸島 貴代志 東北大学, 文学研究科, 教授 (90270256)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 技・術・芸 / 世阿弥 / 効率 / 技術 / ものづくり / 手すき和紙 / 技術と芸術 / 技、術、芸 |
研究成果の概要 |
本研究は、上代から存在する「技、術、芸」という三位一体的な概念の階梯性について、①「芸を技でこなす術」という世阿弥の芸能論における輻輳的階梯性、②将棋や武術などにみられる「技から術、術から芸へ」という発展的階梯性、の二つの側面から解明し、これを踏まえて、「技、術、芸」のこれら多面的な階梯性と日本的職工世界の特性の関係を技術倫理的観点から解明した。「技」から「術」へ、そして「術」から「芸」へという段階的価値観に沿ういわゆる「ものづくり」世界を芸道観に基づく「芸を技でこなす術」という視点から再構成し、「術」概念を中心にして日本の職人的技術と科学技術との違いを学際的に考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、日本古来の「技・術・芸」という概念を軸にして、日本的職工世界の特性を日常的生活用具(たとえば和紙や漆器など)の製造の側面から明らかし、それをもとに、「技」から「術」へ、そして「術」から「芸」へという段階的価値観に沿って、いわゆるものづくり世界を技術倫理的視点から攻究することを目的とするものであった。したがって本研究は、連携研究として日本文学や心理学の視点も加味するしかたで、日本の全国各地に見られる職工世界と地球的規模における科学技術的世界との違いを考察し、洋の東西を超えた今後のあるべき技術世界の可能性を提唱できたと考える。
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