研究課題/領域番号 |
18K00036
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
黒川 英徳 金沢大学, GS教育系, 准教授 (30710230)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 証明論的意味論 / 構成の理論 / 構成的数学 / クライゼル-グッドマンのパラドックス / informal rigour / nested sequents / labelled sequents / 竹内外史 / 非古典論理 / 証明論 / 論理定項 / Stability / 直観主義論理 / 直観主義解析学 / クライゼル / 非形式的厳密さ / 論理的帰結 / 完全性定理 / 連続体仮説 / ラベル付きシークエント計算 / モデル論的帰結関係 / 非可述的 / logical constant / nested sequent / Belnap's criteria / stability / DoI / impredicativity / squeezing argument / logical consequence / ネステッド・シークエント / 反映原理 |
研究実績の概要 |
今年度の研究は、以下のように進めた。1)本研究の課題の一つである直観主義論理の論理定項の意味に関する研究の一環として,直観主義解析学の基礎に関する研究を継続した.また直観主義解析学との比較の観点から,直観主義解析学よりも弱い構成的解析学における実数の性質について検討した.デーデキント実数とコーシー実数は直観主義論理上では異なる.古典論理上ではこれら2つの実数の一致が起こるが,これはクライゼルの圧搾論法の適用例と見ることができる.2つの仕方で導入された実数は同じ概念であるとは必ずしも言えないが,ある種の文脈の下では外延的に同値になるという現象の概念的な意義について考察した.(なお,この研究は他の科研費の研究課題と重なる.)2)以前見直しを行なったクライゼル-グッドマンのパラドックスに関して,さらに研究が進んだ.グッドマンによる1970年のパラドックスの導出を吟味し,三箇所の問題点を指摘した.一つは修正可能だが,残りの2つについては矛盾の導出に関して深刻な疑いを引き起こす(この研究に関する論文はほぼ完成している).3)証明論的意味論については,昨年度から継続している共同研究者とのダメットのstability概念に関する研究を継続した.これとは別に,近年発展した新しい証明論的意味論の方向性である,原子的ベースと帰納節の組み合わせによって証明論的に論理的帰結を捉えるアプローチに注目し,これまでのは異なった原子的ベースを与えるアプローチの検討を始めた(これはこの分野でクライゼルが果たした先駆的な役割についての歴史的研究を含む). 研究期間の全体を通じて,上記の研究以外に,ネステッド・シークエントによる論理定項の特徴づけ,Relevant logicのラベルつきシークエント計算,クライゼルのinformal rigour,竹内外史の数学基礎論全般及び証明論についての研究を行なった.
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