研究課題/領域番号 |
18K00053
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01020:中国哲学、印度哲学および仏教学関連
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
藪 敏裕 岩手大学, 教育学部, 教授 (20220212)
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研究分担者 |
劉 海宇 岩手大学, 平泉文化研究センター, 客員教授 (70649441)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 『詩経』 / 『毛傳』 / 『毛序』 / 『郭店楚墓竹簡』 / 『上海博物館蔵戦国楚竹書』 / 『安徽大学藏戦国竹簡』 / 楚簡 / 今文・古文 / 『清華大学蔵戦国竹簡』 / 『毛詩』 / 『安徽大学藏戦國竹簡』 / 詩 / 『阜陽漢簡』 |
研究成果の概要 |
現行本『毛詩』と近年出土した『郭店楚墓竹簡』 『上海博物館蔵戦国楚竹書』等とに共通に見えるいくつかの語句についてその差異を考察した。その結果、毛詩系統の詩説の伝承は、楚簡では確認できないこと、金文や伝世文献とも整合的ではない箇所があることを部分的に明らかにした。漢代の『詩』が当時の人々にどのように認識されていたのか、『詩』はその成立以降いかなる展開をへて、『詩経』として定立するのかという問題を考察するには、近年陸続として出土する戦国期から漢代にかけての同時代資料である楚簡等を視野にいれつつ、戦国期から漢代の伝世文献の詩の引用の検討を行う必要があることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、『毛詩』のテキスト及び『毛傳』等の解釈が先秦から存在したということを無前提に容認し、これらの『詩』理解に基づいて楚簡・漢簡を読解する従来の方法を打破し、1)戦国期の「楚簡」等に見える楚系文字の『詩』理解、2)前漢代の『馬王堆帛書』や『阜陽漢簡』等に見える「漢簡今文」期の『詩』理解、3)古文系『毛詩』(『毛傳』『毛序』を含む)による『詩』理解、という三つの層を想定することにより『毛傳』等が先秦からあったという先入観が誤りであることを部分的に明らかにし、戦国期から漢代の『詩』の実態の一端を当時の事実に即して究明しようとする点が従来の研究と異なる学術的独自性である。
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