研究課題/領域番号 |
18K00064
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01020:中国哲学、印度哲学および仏教学関連
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研究機関 | 大正大学 |
研究代表者 |
三浦 周 大正大学, 仏教学部, 非常勤講師 (60646222)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 近代仏教学 / 護法論 / 皇道仏教 / 戦時教学 / 新仏教 / 仏教青年会 / 聖徳太子 / 梵語 / 梵語学 / 外国語学修 / 言語政策 / オリエンタル・ルネサンス / 国語統一運動 / 上田恭輔 / コーネル大学 / 排仏論 / 明治天皇 / 上田万年 / 高楠順次郎 / 博言学構想 / 梵語学の受容 / 大学一覧 / 仏教系大学 / ナショナリズム |
研究成果の概要 |
近代仏教学の形成と展開は「言語と人種」問題に紐づく。国民国家的言語イデオロギーが梵語学修の環境、即ち研究インフラとしての大学を整備した。これは国語統一運動を推進した上田万年と近代仏教学のオピニオンリーダーとなった高楠順次郎の関係にあらわれる。ただし、大学における近代仏教学は伝統的な「教」との齟齬を生じさせた。これを統合したのが皇道仏教・戦時教学である。ここで国家と仏教の接点は聖徳太子に求められた。こうした同質化は修養を目的とする仏教青年会の活動に顕著である。同質化が可能であったのは、研究室、ひいては大学が無機的な研究インフラではなく有機的な研究共同体と認識されていたことによる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、近代仏教研究がトランスナショナル・ヒストリーという方法論によってトランジションする前段階として、近代仏教の歴史事象をナショナル・ヒストリーとして定位するものである。戦前/戦後を断絶としてみると皇道仏教・戦時教学は正しく対象化されない。これをはかる指標が戦後の新たな価値に基づくことによる。そこで、本研究では、戦前/戦後に共通する研究インフラとしての大学に注目した。これは検証可能な「制度」であることによる。通時的視点による全体像の提示は、単一文化主義の確認ではなく、多文化主義、あるいはポスト多文化主義の理解に資するものである。
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