研究課題/領域番号 |
18K00070
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01020:中国哲学、印度哲学および仏教学関連
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
道元 徹心 龍谷大学, 先端理工学部, 教授 (60368024)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 千観 / 法華三宗相対抄 / 天台 / 一乗思想 / 一三権実論争 / 栖復 / 法華経玄賛要集 / 最澄 / 法華玄賛 / 円頓戒 / 一乗要決 |
研究成果の概要 |
千観『三宗相対抄』の引用文から、逸文であった『玄賛要集』巻22・巻30・巻31(一部分)・巻32の翻刻による部分復元をおこなった。その他、古写本の翻刻を合わせ計133丁を翻刻公開した。千観は『法華経』方便品の文を「二と三を序数にして第二第三(第二を縁覚・第三を声聞)と解釈する三乗思想の解釈を妄説として退けている点を指摘した。千観が最澄の『法華秀句』の内容に言及し自説を展開する点を新たに提示できた。また、源信が『一乗要决』に2箇所引用する『法華玄賛』の文は、千観の解釈を指南として引用していることを論文で提起した。 以上、日本天台の一乗思想の展開上、従来研究に比して千観の大きな存在を指摘できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題は、日本天台における一乗と三乗の仏性問題の再検討を目的とする。最澄以降の仏性論争では、良源を経て源信に至ったとされるが、良源とほぼ同年代であった千観(918ー984)の事績が全く見過ごされてきた感が否めない。 千観は従来は浄土教の思想面で語られてきた。しかし新出文献に準じる千観撰『法華三宗相対抄』の内容を調査し、平安期における日本天台の一乗三乗の仏性問題について再検討することができた。
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