研究課題/領域番号 |
18K00109
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01040:思想史関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
川村 文重 慶應義塾大学, 商学部(日吉), 准教授 (40759867)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 神学的エネルギー / 医学的エネルギー / 聖餐論争 / ミシェル・セルヴェ / ミカエル・セルヴェトゥス / 血液肺循環 / 神霊論 / 神的エネルギー / 神学的発生論 / 三位一体論 / オリゲネス / ヴォルテール / 自然についての神学 / カルヴァン / 身体エネルギー概念 / キリストの身体論 / エネルギー派 / 宗教改革 / 聖餐論 / キリスト / 身体性 / 身体論 / エネルギー / 自然神学 / 生気論 |
研究成果の概要 |
本研究は、第一に、17・18世紀の辞書や『百科全書』に記載された、宗教改革期の聖餐論争の中に登場したとされる〈エネルギー派〉というカルヴァンの後継者的宗派の実態を探ることで、この宗派は実在の組織ではなく、反宗教改革派が改革派を非難する際に捏造した虚構であったことが判明した。 第二に、カルヴァンと同時代を生き、異端として処刑されたミシェル・セルヴェ(ミカエル・セルヴェトゥス)の医学的知見に基づいた神学思想において、エネルギーの語が新しい意味を持った概念として用いられると同時に、神学的エネルギー概念から医学的エネルギー概念への転位が見られることを、テクストの分析を通して解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エネルギーという語をめぐる神学上の理論的布置や、医学的なエネルギー概念の形成過程を通して、神学と医学の結節点となる身体エネルギー概念がルネサンスと初期近代の間でいかに形成されていったかを具体的に分析・解明することによって、複眼的に捉えられたエネルギー概念史の新機軸を打ち立て、従来の科学史の〈正史〉からこぼれ落ちた思想的変化に着眼することで、エネルギー概念史の定説を覆す視点を提供する。さらに発展的に、古代ギリシアから現代までの長期的スパンの中での当該概念形成史の再構築、ひいては西欧の知の歴史全体の描出に寄与する。
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