研究課題/領域番号 |
18K00121
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01050:美学および芸術論関連
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研究機関 | 跡見学園女子大学 (2019-2021) 東京工業大学 (2018) |
研究代表者 |
河村 英和 跡見学園女子大学, 観光コミュニティ学部, 准教授 (50649746)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | シャレー / 山小屋 / 模倣 / スイス / チロル / ホテル / 別荘 / 牛乳 / スイス・シャレー / スイス村 / ハイマートシュティール / 山岳リゾート / ミルク療養 / ミルク小屋 / ハーフティンバー / 木造建築 / 観光・ツーリズム / ナショナルアイデンティティ / 19世紀 / ナショナル・アイデンティティ / 郷土建築 / 万国博覧会 / イメージ |
研究成果の概要 |
スイスが憧れの旅行先となった18世紀末以降、スイスの山小屋(シャレー)風建築は、英国貴族の庭園装飾に端を発して世界各国に広まった。欧州では主に19世紀、米国は20世紀前半、日本は20世紀後半に興隆し、国によって流布する時代、建物の用途、立地の傾向は異なっている。英独仏伊米日の事例を比較した結果、ヨーロッパのシャレー風建築はアルプスを想起させる山岳地の宿泊施設だけでなく、地理的親和性のない温泉地や海浜地の別荘、湖畔や水際のボート小屋、ホエイ療養施設、ミルク小屋、飲食店でも使用された。欧米と異なる日本での特徴は、シャレーだけでなくハーフティンバー意匠も山岳建築を想起させるものと扱われたことだった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
外国にできた人気の観光地を象徴する建物を模し、旅行者の母国にそのコピーや着想を得てデザインした建物を造ることは、古今東西で行われてきた。本研究では、スイスのシャレー(山小屋)建築をモデルにした建物に特化して、スイス国外で派生した事例を集めてその傾向を国別に分析したが、同手法で様々なコピー建築の需要の文化史の構築への応用が可能となる。「旅」という名の社会現象が、建築物へ与える影響力は強い。異国への憧れを建物に具現化させたものは、醜悪でキッチュであるがゆえに解体される運命にあるのか、自国の文化の一端として昇華できるのか。主要欧米各国の事例の収集と日本の事例を比較することによってその問題提起とした。
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