研究課題/領域番号 |
18K00122
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01050:美学および芸術論関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
飛嶋 隆信 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60302915)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ヴァルデマール・ジョルジュ / フランス美術史 / フランス美術批評 / ドイツ美術史 / ロマネスク美術 / ゴシック美術 / イタリア / ファシズム期の美術 / エトルリア美術 / マルゲリータ・サルファッティ / ネオ・ユマニスム / 美術批評 / 両大戦間期 / フランス / ドイツ / 近代美術 / 古典 / 伝統 / 両大戦間期の美術 / フランス美術 / イタリア美術 / 前衛 |
研究実績の概要 |
2020年に始まった世界的なコロナウィルス感染拡大とそれに伴う海外渡航制限の状況から、当初予定していた渡欧調査を二年間に渡り実施することが出来ず、過去二度の研究期間延長申請を行なっていたが、2022年におけるコロナ感染防止に関する規制の緩和を受け、8月17日から31日にかけて渡仏、パリのフランス国立図書館にて資料調査を行なった。 今回も、ヴァルデマール・ジョルジュ自身の著作や論文に加え、両対戦間期のフランスの美術史や美術批評における、フランス的伝統を巡る言説について資料の収集を進めた。 特に、19世紀末より政治的緊張関係にあったドイツへの対抗意識を背景とした愛国主義的言説が、第一次世界大戦をきっかけにフランスの美術史界で増加した現象について調査を行った。具体的には、ロマネスク美術やゴシック美術の発展に対するドイツの貢献に疑義を呈する(エミール・マールらの)著作が対象となった。 本研究の主目的は、ヴァルデマール・ジョルジュの言説が、同時代のイタリアにおける「地中海文化」再興を支持する一方で、キリスト教美術の北方起源を主張するヨゼフ・シュゴフスキーにも一定の理解を示しつつ、普遍的な「ヨーロッパ美術」の構築を提唱する点において、当時のヨーロッパ美術に対する様々な見解が複雑に混合した形で形成された過程を明らかにすることだが、今回の調査では、その重要な背景となる言論的状況について更に認識を深めることができた。 当初、2023年3月にも渡欧し、上記の渡欧では実施できなかったイタリア(ミラノ・ローマ)やオーストリア(ウィーン)で調査を進めることを検討していたが、本務先での業務や、家族の健康状態の悪化等、諸般の事情もあり断念した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究実績の概要欄でも述べたように、ヴァルデマール・ジョルジュの言説と同時代のフランス美術に関する調査はほぼ順調に進められているが、2020年から2022年にかけてのコロナウィルス感染拡大のため、当初予定していたスケジュールでの渡欧調査が困難となったため、ヴァルデマール・ジョルジュが積極的に関わろうとしたイタリア・ファシズム政権下の美術史や美術批評界や、彼が注目していたオーストリアの美術史家ヨゼフ・シュゴフスキーに関しては、現地での実施調査による資料収集が予定よりも遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度中に、フランスでの調査を補完するとともに、当初予定していたフランス以外のヨーロッパ諸国での調査実施を目指す。その際、イタリアでの実地調査(ローマおよびミラノ)を最優先とし、オーストリア(ウィーン)での資料収集に関しては、場合によっては現地での実地調査を断念し、ウィーン大学図書館等の諸機関からの複写資料取り寄せ等の手段も併せて検討する。 年度末までに収集した資料をもとに本研究の研究報告書を作成し、かつ、2023年度より新規に認可された研究(課題番号23K00172、2023年度基盤研究(C)「両大戦間期仏・伊・独の美術界における「伝統」と「起源」を巡る言説編成の分析」)へと研究範囲を広げるべく、論点を整理し、将来の調査の対象となる資料の選定を行う。 また、2021年度に「イタリア言語・文化研究会」にて行なった発表内容をもとに、その後の調査によって得た知見も踏まえて「早稲田大学イタリア研究所紀要」に、ヴァルデマール・ジョルジュとファシスト政権下のイタリア美術界との関わりに関する査読付論文を投稿する予定である。
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