研究課題/領域番号 |
18K00126
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01050:美学および芸術論関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
杉山 卓史 京都大学, 文学研究科, 准教授 (90644972)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | Empfindnis / 感覚 / 感性 / 感情 / フッサール / メンデルスゾーン / テーテンス / アプト / 人間学 / 美学 / ジンメル / 閾 / Gefühl / 触覚 / エルヴェシウス / コンディヤック / ボネ / フランス感覚主義 / ヘルダー / 感性論 |
研究成果の概要 |
本研究は、前世紀末以降進展中の美学の「感性論的転回」に掉さしつつ、「感性」に関連する重要な概念であるEmpfindnis(「感覚態」「再帰的感覚」などと訳される)に系譜学的な検討を加えた。後期フッサールにおけるEmpfindung(知覚の質料としての感覚)とEmpfindnis(自己受容的感覚)との区別を参照点としつつ、18世紀のテーテンスやメンデルスゾーンにおける用例を文献資料に即して検討し、この概念が18世紀から20世紀前半の思想家たちにおいて、どのように用いられ、それぞれの思想体系内でどのような役割を担い、そして、思想家間相互でどのような関係にあるのか、という問題を考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、人間の主要な心的能力の一つである「感性」について、その知られざる一面を思想史の中に発掘した。従来、EmpfindnisとEmpfindungとが訳し分けられること、その相違が注目されることは、フッサールを除いてほとんどなかったが、本研究は、その起源とも言える18世紀の用例を詳細に検討し、それを「感性の学」としての美学の成立・展開の過程に位置づけた。これが本研究の学術的意義である。
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