研究課題/領域番号 |
18K00129
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01050:美学および芸術論関連
|
研究機関 | 京都市立芸術大学 (2021-2023) 香川大学 (2018-2020) |
研究代表者 |
川端 美都子 京都市立芸術大学, 音楽学部, 教授 (20749858)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
|
キーワード | メディアスポラ / 民族音楽学 / ホーム / ディアスポラ / アルゼンチン=ユダヤ / ラテンアメリカ=ユダヤ / ラテンアメリカ=ユダヤ研究 / ユダヤ研究 / ラテンアメリカ研究 / アルゼンチン / ユダヤ / 音楽 |
研究実績の概要 |
本研究の目的はアルゼンチン=ユダヤ音楽家による、現実社会とメディア上での音楽活動を追うことで、彼(女)らが、音楽を通して様々な差異を乗り越えていく様を民族誌的に分析・考察し、「メディアスポラ」という概念を理論化することである。 今年度は、イスラエルにおけるアルゼンチン・ユダヤ音楽家の活動、及びアルゼンチン・ユダヤ・コミュニティの調査を予定していたのだが、ガザ紛争という政治的理由と安全上の理由から渡航が不可能になるという事態が起きた。オンラインによる調査によると、同地のアルゼンチン=ユダヤ音楽家のなかには、「終の棲家」とまで考えていた「ホーム」であるイスラエルに対する考え方に対して、徐々に変化がみられている。 上記の理由から、オンラインやソーシャルメディアを利用して、音楽家たちがどのように帰属、接続、分離を表しているのかという点に着目し、ハイブリッド・フィールドワーク及び、インタビューを行った。イスラエル・ガザ戦争直後には、ソーシャルメディアを通して「平和」や襲撃に関するメッセージの音声ファイルを連鎖的にシェアしていくことで、オンライン上での共同体意識やネットワークの構築が見られた。紛争後もアルゼンチンとイスラエルという2つのホームの間を物理的に往来し、イスラエルで音楽創作活動を自宅で続けている音楽家もいれば、イスラエルを離れより安全で経済的にも安定しているスペインを新たなホームとして移住を計画している者もいることが、現段階の調査で明らかになっている。
|