研究課題/領域番号 |
18K00141
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01050:美学および芸術論関連
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研究機関 | 東京音楽大学 |
研究代表者 |
武石 みどり 東京音楽大学, 音楽学部, 教授 (70192630)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 西洋音楽受容 / 交響楽団 / 洋楽合奏 / 映画館 / 洋楽受容 / オーケストラ / 音楽史 |
研究成果の概要 |
当該時期における船の楽団、音楽学校、映画館、軍楽隊、三越少年音楽隊、一般大学オーケストラの演奏記録をデータベース化し、演奏曲目の変遷や楽団による相違を検討した結果、以下のことが判明した。 宮内省楽部が式典や催事のために、東京音楽学校では教育目的で演奏曲目を選んでいたのに対して、軍楽隊や三越少年音楽隊では明治末より一般聴衆のための公開演奏を開始した。大正期より北米航路の船の楽団がジャズやサロン音楽を持ち込んだことにより、大正期後半に洋楽の普及が進んだ。軍楽隊と船の楽団の出身者の一部は映画館楽士となり、昭和初期にかけて演奏ジャンルの多様化、洋楽合奏の普及と交響楽団の創設に貢献することとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
宮内省楽部、軍楽隊、東京音楽学校、三越少年音楽隊における演奏曲目と演奏者については、これまで個別に論じられてきた。また、北米航路の船の楽団と東京の映画館における演奏曲目についてはこれまでほとんど論じられてこなかった。 本研究は同時代に並行して進行していた上記各組織の音楽活動について、演奏曲目と演奏者の情報をエビデンスとし、それを相互に比較して昭和初期に至るまでの大きな流れを捉えた点で学術的意義を有する。特に、演奏者の出自と経歴の調査により、軍楽隊、船の楽団、東洋音楽学校、三越少年音楽隊の出身者と交響楽運動との結びつきを明示できたことは大きな成果であった。
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