研究課題/領域番号 |
18K00159
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
宮崎 甲 千葉大学, 教育学部, 名誉教授 (60272291)
|
研究分担者 |
三枝 一将 東京藝術大学, 美術学部, 助教 (60529949)
松本 隆 沖縄県立芸術大学, 美術工芸学部, 教授 (00267345)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 鋳造技術 / 造像法 / 金銅仏 / 鋳造史 / 鋳物師 / 割り込め型 / 木造原型焼き抜き法 / 鎌倉時代 / 鋳造 / 鋳造技術史 / 木造原型焼き抜き / 平安鎌倉期鋳造法 / 千手観音 / X線CTスキャン / 平安期鋳造 / 鎌倉期鋳造 / 原型消失法 / 鎌倉期の鋳造 / 金銅多臂仏 / 那古寺千手観音 / 銅造千手観音立像 / 蝋型鋳造 / 鋳造仏 / 銅造千手観音 / 鎌倉期金銅仏鋳造法 / 仏像鋳造 / 那古寺金銅千手観音 |
研究成果の概要 |
平安時代後期以降は、木彫を原型とした型取り技法「割込め型 」を使った鋳造法がその中心となった。しかし、原型形態への制約が多い割込め型のみでこの時代の鋳造技法を捉えることは難しい。この研究では、複雑な形状の多臂金銅仏 に注目することで、蝋や木造の原形消失による鋳型の作成法について検討した。2019年に那古寺蔵《銅造千手観音菩薩立像》について、脇手のX線CTスキャンを含む科学的調査を行ったが、2022年には、得られたデータを利用して、一つの可能性として「木造原型の焼き抜き法」による鋳造実験を行った。 これらの活動によって平安後期及び鎌倉期の金銅仏鋳造技術の多様な実態を明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、平安後期鎌倉時代の金銅仏造像法については木造原型を型取りする「割り込め型」とすることが一般的である。しかし複雑な形態の多臂仏が、どのような技法で制作されたかについては謎である。研究の初期で行なった多臂仏の詳細な調査において、割込め型法以外で作成されたと思われる像を複数発見した。また、那古寺銅造千手観音像についてX線CTなどの科学的調査を行い、従来得られなかった内部構造のデータを得た。解析結果から、木彫を鋳型の中で焼いてしまう「木造原型焼き抜き法」の可能性を見出し、実物大模刻を使い実証鋳造を行った。概ね想定通りの結果が得られ「木造原型焼き抜き法」を含めて再度検証する必要が明らかになった。
|