研究課題/領域番号 |
18K00166
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
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研究機関 | 摂南大学 (2020-2023) 京都府立大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
北川 美穂 摂南大学, 農学部, 研究員 (60622537)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ラック / 天然樹脂 / 天然色素 / 資源昆虫 / カンボジア / 天然染料 / 染色 / クメール / ラックカイガラムシ / ラック色素 / ラック樹脂 / 臙脂 / ブータン / 染織 / 美術工芸素材 |
研究成果の概要 |
コロナ禍での中断もあり、当初目指していたカンボジアでのラックカイガラムシの養殖は成功しなかったが、養殖を行うにあたり、周辺地域に及ぶ広範囲の森林の環境保全が必要であることが改めて理解できた。また、ラックの重要性についてカンボジア人へのアピールも行うことができ、養殖を再開したいと考える元農家を見つけ、彼は政府にラック養殖の復興について相談している。その他カンボジア国内及びタイ南部での伝統天然染色技法材料と染織品生産地の過去と現状の調査、コロナ禍中には文献調査やラックを利用した実験を行った。 普及活動として第4回ラック研究会・講演会(リモート開催)、インド伝統染色ワークショップを二度開催した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
試験養殖の結果、「卵と宿主木が潤沢にあってもラックは養殖できない」ということ、広範囲の森林保護なしには気候不順は解消できないという事実を再認識した。 かつてはカンボジアに当たり前のようにあったラックを「わざわざ日本人が調査に来た」ということは現地の人に驚きを持って受け取られ、カンボジア人のラックに対する認識をわずかでも変えられたと考える。近年、カンボジアとタイの関係が悪化しているという。中立の立場である日本人が世界各地の技法を調査し、他国の情報も交えつつ、地元の天然素材で良質な製品を作ることを目指す各国の染織家たちに伝えることで、新しい発想の良質な製品が生まれるきっかけを作ることができた。
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