研究課題/領域番号 |
18K00182
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
元木 幸一 山形大学, 人文社会科学部, 名誉教授 (10125669)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 内陣席 / ミゼリコルディア / グリーンマン / ネーデルラントの諺 / 阿呆仮面 / 肘掛け / 聖職者席 / イェルク・ジュルリン / ウルム・ミュンスター / 低ライン地方 / ウルム周辺 / アインベック / ブラウボイレン / メミンゲン / ドイツ聖堂 / 内陣装飾 / エッメリヒ / ニーダーライン地方 / ドイツ語圏 / 中世末期 / 教会内陣装飾 / テーマ分類 |
研究成果の概要 |
教会内部の主祭壇を囲む空間を内陣という。聖職者など重要な人物が座す場所である。その内陣の椅子を内陣席(聖職者席)というが、その裏面には彫刻装飾付きの小座板がついており、そこをミゼリコルディア(憐れみ)という。ミゼリコルディアは、起立が義務付けられた儀式の際、老人や身体障害者が着座することが許された小さな椅子である。本研究では従来ほとんどなかったドイツ教会のミゼリコルディア・イメージの意味と、その内陣席全体構造との関連、そしてその機能を分析した。さらに主要な4地域毎にその歴史的変遷や社会的背景を考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ドイツ・ミゼリコルディアの主要モティーフは仮面である。最古の年記を持つアインベック聖アレクサンドリ聖堂の主要モティーフは葉状仮面で、グリーンマンという森の生命を暗示する。この地域はハルツ山地という魔物信仰が盛んな地域で、それが内陣の美術に反映している。 また16世紀初期ウルム・ミュンスターでの主要モティーフはロバ耳の帽子を被る阿呆仮面である。これは同時代文学や版画などに登場する大衆文化のイメージである。このようにして中世の教会の中に市民生活の要素が入り込んでいることが美術の側面から解明された。
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