研究課題/領域番号 |
18K00186
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
平川 佳世 京都大学, 文学研究科, 教授 (10340762)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 西洋美術史 / 17世紀 / ブリューゲル / 物語画 / 物語 / 芸術観 / 油彩画 / 風景画 / ヤン・ブリューゲル / 西洋美術 / 北方ヨーロッパ / 旅 / 銅板 / 油彩 / アントウェルペン / ナラトロジー / ピーテル・ブリューゲル / 素描 / 絵画の構想 / 共同制作 / 銅板油彩画 / 花の静物画 / ルドルフ二世 / プラハ / 風景 / エルスハイマー / フランドル / ネーデルラント / 宗教画 / 細密画 / 美術史 / 動物画 / 古画学習 / 模写 / 地獄絵 |
研究成果の概要 |
ピーテル・ブリューゲル(1525年頃―1569年)は、「大ブリューゲル」として我が国でも著名であり、生き生きとした農民画などで新機軸を打ち立てた。実は、その次男であるヤン・ブリューゲル(1568年―1625年)もまた、父親と同じく優れた画家であり、とりわけ、動植物や風景の専門画家として、生前より今日に至るまで高く評価されている。本研究では、ヤン・ブリューゲル(父)の「物語画」にあえて着目し、これまで等閑視されてきた本領域における活動実態を詳らかにするとともに、17世紀ヨーロッパにおける「物語画」の豊かなありかたを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、いままで等閑視されてきた、「物語画家」としてのヤン・ブリューゲルの活動実態を明らかにすることで、この17世紀の巨匠についての美術史的理解を一層深めることに貢献した。さらに、同時代や先達の物語画家に大いに学ぶ一方、美しい風景の中を「旅する人々」など従来の「物語画」概念にとらわれない「新しい物語画」を創出したヤン・ブリューゲルの柔軟な制作態度を解明することで、伝統的芸術観が見落としてきた17世紀ヨーロッパの豊かな文化的諸相を明らかにした。異文化理解を、芸術作品とそれをめぐる歴史的資料の分析を通じて深める研究は、現代のグローバル化社会における多文化共生の一助となると考える。
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