研究課題/領域番号 |
18K00189
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
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研究機関 | 秋田公立美術大学 |
研究代表者 |
志邨 匠子 秋田公立美術大学, 大学院, 教授 (00299926)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 日米美術交流 / 冷戦 / 占領下 / 占領期 / アメリカ美術 |
研究実績の概要 |
冷戦下,アメリカは日本を防共の砦として位置づけ,アメリカに対しては親日世論を,日本に対しては親米世論の育成をはかった。その中でアメリカ美術はどのような役割を果たしたのか。本研究の目的は,①占領下の日本で開催されたアメリカおよびアメリカ美術関連の展覧会について,② 占領下の日本の新聞・雑誌におけるアメリカ美術について,③GHQによる美術行政とアメリカ美術の関係について,の3点を調査研究することにより,占領下,アメリカ美術が文化政策に どのように関わり、日本がそれをどのように受容したのかを明らかにすることである。 2019年度は、①「占領下の日本で開催されたアメリカおよびアメリカ美術関連の展覧会について」研究をすすめた。具体的には、1948年にGHQのCIE(民間情報局)により計画された「アメリカ絵画展」の再考、1950年に西宮で開催された「アメリカ博覧会」についての調査、さらに占領期にCIEが関与したアメリカ複製絵画に関するプロジェクトについての調査をおこなった。この調査により、CIEが民主化政策の中で、アメリカ絵画によって、日本人に再教育、再方向付けを試みたことが明らかになった。 また②「 占領下の日本の新聞・雑誌におけるアメリカ美術について」については、イサム・ノグチを中心に調査をすすめた。ノグチの1950年の来日時の言動を追い、ノグチ自身がどのように発言し、またそれらを美術雑誌はどのように取り上げたのかについて調査をおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度と同様、数回の入院と通院治療が続き、病状が安定しなったため、移動をともなう調査が困難であった。また2020年2月以降は、新型コロナウィルスの影響により、都内の図書館(国会図書館、早稲田大学図書館等)が閉館、海外への渡航も困難となり、国内、およびアメリカでの調査は不可能となった。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度は、②「占領下の日本の新聞・雑誌におけるアメリカ美術について」の調査を進め、論考にまとめることを予定している。国内の図書館での調査が中心となる。③「GHQによる美術行政とアメリカ美術の関係について」も調査をおこないたい。そのためには、ワシントンDCのアメリカ美術公文書館等での調査が必須となるが、体調面の不安と、新型コロナウィルスの影響から、2020年度のアメリカでの調査は難しいと考えている。もしこの調査が不可能な場合は、一年間の研究期間延長の申請おこないたい。
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