研究課題/領域番号 |
18K00191
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
森山 緑 慶應義塾大学, アート・センター(三田), 講師(非常勤) (20779326)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 美術史 / 美学 / 現代美術 / 芸術人類学 / 剥製 / 狩猟 / 毛皮 / 生命 / 写真 / 環境問題 / 展覧会 / 鑑賞体験 / データベース / 獣肉 / 動物学 / 倫理学 |
研究成果の概要 |
本研究では、日本で制作、発表されてきた美術作品のうち、剥製や、毛皮(革)、骨などを利用して造形された作品(これを「剥製美術」と名づける)を調査し、制作者への取材を行った。個々の作家がなぜ剥製を用いたのか、どのように入手したのか等の情報を得て、それらを「ヒトと動物の関係学会」等で発表した。欧米も含めて国内外の剥製美術作品を文献やインターネット資料から調査し、データベースとしてリスト化したことにより、1990年代後半から現代まで剥製美術が作られていることが判明した。それらは社会的課題に呼応するメッセージを含む例が多く、死を前提とした剥製がより強力に鑑賞者に訴える意図を示すことが明らかとなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
美術史学において個別の作家研究や、美術と科学の接近に関する研究は欧米を中心になされており、他の学術分野(社会学、生物学、動物学ほか)との学際的研究も行なわれている。しかし日本では、形式分析と考察を中心とした研究が多く、現代美術研究において剥製や毛皮を素材として用いた作品に関しての研究は皆無であった。本研究は、国内外の作家と剥製美術作品の網羅的調査を実施し、とりわけ日本における剥製美術作品の作家への取材を行い、制作意図や素材の入手先等について把握した。よって本研究により、日本における剥製美術の基礎情報が整備され、すでに進捗している欧米の研究成果を補完することとなった。
|