研究課題/領域番号 |
18K00192
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
望月 典子 慶應義塾大学, 文学部(三田), 教授 (40449020)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | ニコラ・プッサン / タブロー / 歴史画 / 王立絵画彫刻アカデミー / 視覚論 |
研究成果の概要 |
本研究は、特定の機能や場所から切り離され、枠づけられることで自律した存在となる絵画― すなわち「タブロー」― の成立と展開を「タブローとしての歴史画」の観点から問い直すものである。とりわけ、その展開に重要な役割を果たした17世紀の画家ニコラ・プッサンの造形(視覚)システムと、彼を模範とした王立絵画彫刻アカデミーにおける歴史画の理論化に着目した。宗教的機能などから自律した絵画(タブロー)が成立し、やがてはその枠組みを揺るがすモダニズム絵画へと至る、その節目に存在するプッサンの視覚論の限界と同時にそれが内包していた多様性について検証し、西洋特有の絵画形態であるタブロー研究に新たな視座を提供した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近代の西洋絵画を「支配」してきたタブローという視覚システムのひとつの起源として、ニコラ・プッサンの中型作品に注目し、「距離をおいて枠づけて見ること」に執着した画家の視覚の論理を改めて反省的に問い直すことは、西洋美術史の読み換えがなされ、周辺領域との学際研究も盛んな西洋美術史あるいはイメージ学において一定の学術的意義を有していると言える。また今日、文化活動として盛んになっている美術鑑賞の本質やその歴史について、一般の人々にも伝える契機となる研究として、社会的意義を有する。
|