研究課題/領域番号 |
18K00193
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
|
研究機関 | 実践女子大学 |
研究代表者 |
児島 薫 実践女子大学, 文学部, 教授 (40195714)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
|
キーワード | 藤島武二 / 文展 / 帝展 / 官展 / 東洋 / 女性画家 / 台湾 / 岡田三郎助 / 台湾美術展覧会 / 明星 / 女性像 / 雑誌 明星 / 画稿帖 / アルフォンス・ミュシャ / 有馬さとえ / 『明星』 / 美人画 / 美人コンテスト / ナショナリズム / 東アジア |
研究成果の概要 |
画家藤島武二に関し、スケッチブック、画稿帖、縮図帖などを調査し、制作のプロセスや思想について考察した。藤島が留学以前に、どのような西洋美術や西洋のデザインのイメージを学んだのかについて、参照元を一部解明した。また留学後の藤島が「東洋」への憧れを持っていたことについても彼が描いた女性像を通じて考察し、藤島の考える「東洋」は中央アジアを含む広い地域であったことを明らかにした。これらについて論文やシンポジウムで発表し、それらを著書『女性像が映す日本 合わせ鏡の中の自画像』にまとめて出版した。 他に、岡田三郎助に学んだ女性画家についても、有馬さとえ、いわさきちひろ等に関する研究論文を発表した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
藤島武二は文展、帝展といった政府が主導した展覧会の重鎮であり東京美術学校教授として後進に与えた影響は大きい。また戦前に日本が統治政策の一環としておこなった「朝鮮美術展覧会」と「台湾美術展覧会」にも審査員として出張した。そのため藤島は1人の画家という枠を超えて、明治末から昭和戦前期における日本の美術政策、美術行政と深く関わる存在である。藤島が構想し絵画化した「東洋」について考察し、主に台湾で発表したことにより、台湾の近代美術史にも寄与することができた。 またフィンランドと日本の女性画家を比較しジェンダー構造の違いを指摘したことは、ジェンダーギャップが問題となる今日時宜を得た内容となった。
|