研究課題/領域番号 |
18K00234
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中尾 薫 大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 准教授 (30546247)
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研究分担者 |
日置 貴之 明治大学, 情報コミュニケーション学部, 専任准教授 (70733327)
王 冬蘭 帝塚山大学, 経済経営学部, 客員研究員 (80319920)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 台湾 / 植民地 / 演劇 / 歌舞伎 / 浄瑠璃 / 義太夫 / 劇場 / 興行 / 日治時代 / 素人義太夫 / 日本統治下 / 日本文化 |
研究成果の概要 |
本研究は、日本統治下台湾における歌舞伎・浄瑠璃の上演実態を把握し、これまで言及されていない歌舞伎・浄瑠璃史を構築することを目的とし、主に現地発行の新聞雑誌、特に『台湾日日新報』より、歌舞伎、浄瑠璃(義太夫)の上演日、演目、演者などを収集し分析した。結果として、少なくとも日本統治開始5年後の明治33年(1900)には浄瑠璃興行があったこと。日本人経営による劇場「台北座」「栄座」で契約していた歌舞伎は、いわゆる大歌舞伎の役者ではないこと。興行には料理屋組合や台北花柳界が関わっていたこと。明治30年代後半に旧劇から新演劇への興行への移行が顕著だったことなど、より具体的な実態を把握することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、断片的ではあるが日本統治下台湾における歌舞伎、浄瑠璃興行の実態を具体的に把握することが出来たことである。日本本土(内地)における興行、演劇状況との関係については今後の課題となるが、小芝居や新演劇について新しい具体例を示したことで、近代歌舞伎・浄瑠璃研究、演劇研究のみならず、最近の盛んになっているポストコロニアリズム研究において、新しい研究視座を提供することができたと思われる。社会的には、かつての歴史、文化現象への正確な把握をうながし、今後の異文化交流のありかたについての課題やひとつの指標を考えるきっかけとなる意義があるのではないだろうか。
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