研究課題/領域番号 |
18K00248
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 福山大学 |
研究代表者 |
安田 暁 福山大学, 人間文化学部, 教授 (00640228)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 写真メディア / 銀塩ネガカラーフィルムとデジタル写真の再接続 / 写真の厚みを取り出す / 写真の自然な空間 / 銀塩ネガカラーフィルム / フィルムの撮影システム / 写真の構造 / 2.01次元 / 表現のためのメディア / 銀塩カラーフィルムのデジタル化 / デジタル写真 / 銀塩写真 / 美術 |
研究成果の概要 |
本研究では、トラディショナルな銀塩カラーネガティブフィルムにおいて、フィルムに塗布された感光層の厚みに注目し、ここに存在する「厚さ・深さのある」画像を取得することを目指した。このことでいわゆる「銀塩写真の質感」をデータ面から検討しつつ、画像情報に取り込むことを狙った。ここでは、35ミリハーフサイズのフィルムから、1000ミリx1500ミリ程度の画像を問題なく出力する方法を開発できた。 また、このことにより、写真を<3次元空間を「2.01次元」的な空間に変換するもの>として捉えることを可能にし、表現における写真メディアとの関わりにおける新たな着眼点を得ることにつながる成果を得たと考えている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
デジタル写真が主流になって久しい現在でも、銀塩による写真メディアにより高い価値をおく考え方は、芸術表現に関する写真ではまだ継続している部分がある。この研究は“銀塩写真の特別さ”をデジタルで再現しようとするものではない。銀塩写真を神秘的に捉えるのではなく、そのメディア上の構造に存在する特徴をヒントに、デジタル写真との接続を再考する。そしてこの接続の間に失われていた領域があることを明らかにし、その可能性を探ろうとしたものである。本研究の成果により、銀塩写真メディアの特性を再利用可能なものとし、写真メディアに表現という観点で関わる際の新たな着眼点を提供することができるものとなったと考えている。
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