研究課題/領域番号 |
18K00262
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01080:科学社会学および科学技術史関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
福士 由紀 東京都立大学, 人文科学研究科, 教授 (60581288)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 結核 / 中国 / 医療 / 衛生 / 社会経済 / 肝油 / 栄養 / 防癆協会 / 満洲 / 近代中国 / ビタミン / 健康 / 広告 / 上海 / 医薬広告 / 中間層 / 歴史 / 暮らし / 日常生活 |
研究成果の概要 |
本研究は20世紀前半の中国における結核の流行状況、その社会経済的背景、対策および患者をめぐる社会関係を検討することを通して、近現代期の中国の政治・社会経済の変化の中における人々の生活と健康との関係の一端を解明することを目的とした。研究実施期間を通して、以下を明らかにした。(1)結核は都市部を中心に流行していたが、一部の農村でも問題化していた(2)農村での流行は都市との間の労働移動が原因の一つと考えられていた(3)30年代以降、都市では結核療養所や専門医院が作られたが、それらが全国的に普及するのは人民共和国建国以降だった(4)家族や友人といった近親者が療養において大きな役割を担った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、近現代中国における社会経済的変化とそれに伴う人びとの暮らしの変化の中で疾病の歴史を位置づけたことにある。本研究では、結核という慢性感染症に着目することによって、人びとの日常生活史と疾病史を結び付けて議論することを試みた。 結核は、本研究で扱った20世紀前半の大部分の時期において、決定的な治療方法が確立していなかった。こうした中で人びとがどのように結核に向き合い、対処しようとしてきたのかを明らかにすることは、健康をめぐる人類の歴史の一端を解明することにもつながるものである。
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