研究課題/領域番号 |
18K00280
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
小助川 元太 愛媛大学, 教育学部, 教授 (30353311)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 戦国時代 / 百科全書 / 武家故実 |
研究成果の概要 |
本研究では、戦国時代の政治や文化を支えた「知」のありようについて、百科全書的な特徴を持つ文芸作品の生成と武家故実の関わりという視点から解明した。具体的な成果としては、以下のとおりである。1.室町時代に成立した『アイ嚢鈔』の本文分析をもとに、武士に影響を与えた『太平記』の享受や、定説とされていた『三国伝記』との関係について、新たな知見を示すことができた。2.武家の儀式の際に『吾妻鏡』や「軍書」が飾られていた記録から、部屋飾りの書物が儀式の場を意味づける役割を果たしていた可能性を指摘した。3.戦国時代に制作された「源平合戦図屏風」の中に、当時武士に愛好された能の影響が見られることを指摘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、戦国時代に書かれた武家故実と中世の文芸との関係について、百科全書的な特徴を持つ文学作品の分析をもとに論じたものであり、中世から近世にかけて形成された武士の価値観に文学が与えた影響を解明しようとする点に学術的な意義がある。また、江戸時代という比較的安定した社会を築いた武士が、文学によって知識や規範を身につけていった事実を示すことは、文学の社会的役割を見直す上で重要な意義があると考える。
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