研究課題/領域番号 |
18K00285
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 北星学園大学 |
研究代表者 |
宮崎 靖士 北星学園大学, 社会福祉学部, 教授 (10438351)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 柳田国男 / 表現構造 / 現代的意義 / 言語観 / 先祖の話 / 豆手帖から / 秋風帖 / 海南小記 / 表現 / 文章構成 / 同時代状況 / 『先祖の話』 |
研究成果の概要 |
令和元年度までに資料調査をできた範囲内での成果となった。検討の過程では、柳田国男における言語観および表現構造に関する検討成果を活用し、そのうえでそれらを具体的なテキスト検討に集約させた。その結果、『先祖の話』、および『豆手帖から』『秋風帖』『海南小記』の表現に関する共通した特質として、次の点を明らかにすることができた。それは、テキストに記述された内容やテーマに関して、書き手の記述だけで完結するのではなく、読み手の能動性が発揮される余地を保ち、読み手に思考と発話の主導権を譲りつつこれからの実践につながる思考の当事者となるよう促す点であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
上記の成果がもつ学術的および社会的な意義については、次の三点をあげられる。第一には、柳田のテキストに関して、その内容と不可分なものとして形式面の検討を行うことの意義を提示できた点。第二には、柳田のテキストの検討を通じて、文学研究の視点や方法論を、従来別分野と理解されてきた著作家のテキストに適用することで新たな価値を見出せることを示した点。そして第三には、柳田のテキストがもつ現代的意義の基盤を、書き手の意図の反映として完結させない文章の作り方に求められることを示した点である。
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