研究課題/領域番号 |
18K00286
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 聖徳大学 (2020-2021) 医療創生大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
松本 麻子 聖徳大学, 文学部, 教授 (70708990)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 中世 / 連歌 / 紹巴 / 昌叱 / 日本中世文学 / 俳諧 / 発句 / 玄仍 / 昌琢 / 室町 |
研究成果の概要 |
本研究は、連歌師里村紹巴の出座した連歌百韻および千句を整理し、その文芸活動について明らかにしようとするものである。紹巴の百韻・千句は未翻刻のものが多いため、特に重要だと思われる資料を翻刻し報告書にまとめた。百韻・千句を調査した結果、紹巴は昌叱や心前ら親しい連歌師たちと常に同座し、行き様をコントロールしながら連歌会の迅速化をはかっていたことがわかった。自身が目立つ句を詠むのではなく、誰もが理解できる句を詠むようにし、連衆を楽しませるよう努めていたと言える。結果として、連歌に関わる人口が増加した。そして、紹巴が整えた会席の形式や句の詠み様が、後の俳諧に影響を与えたことも本研究で判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
紹巴は前の時代の宗祇や早世した宗養と比較して、詠まれた句は芸術性が低く、連歌文芸を衰退させた者と指摘されていた。しかし、一方で、紹巴が近世初期の俳諧に与える影響は多大で、『連歌至宝抄』や『連歌新式増抄』など、多くの連歌関係書が近世初期に次々と刊行されている。では、なぜ連歌作者として評価されなかった紹巴が、600近くの百韻や千句を残し、彼の著作も広く読まれたのか。この点を明らかにすることは、連歌から俳諧の道筋を明らかにできるものである。さらに、日本の文学史を理解する上でも、重要な視点だと思われる。
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