研究課題/領域番号 |
18K00296
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 立正大学 |
研究代表者 |
伊藤 善隆 立正大学, 文学部, 教授 (30287940)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 近世文学 / 俳諧 / 魚坊 / 日本近世文学 |
研究成果の概要 |
「都市俳諧・地方俳諧の時代から月次俳諧の時代へ」という本研究のテーマを検証するため、とくに俳人書簡・俳人人名録・俳人肖像画入俳書・美濃派俳書・八千坊系俳書・雑俳資料・月次俳諧資料を中心に調査を行った。 その結果、化政期以降、月並句合の流行に伴って地方俳人たちと三都の宗匠との結びつきが強まっていたこと、『万家人名録』(文化十年刊)の企画が書簡による各地の俳人たちの交流を活発化させたことなどをを具体的に示した。併せて『蕉門格外弁』(寛政二年刊)とその影響を検討し、中興期以降の俳人たちに、芭蕉一座の連句の用例を研究することで「蕉門」を明らかにしようとする意識があったことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、これまでの研究で「低俗」とされてきた化政期俳諧の再評価を目的とした。すなわち、正岡子規が幕末・明治期に流行した月次句合を「月並調」と批判して以来、月次句合とそれに関わった俳人たちは「低俗」とされてきた。月次句合の始発期である化政期の宗匠たちへの評価も厳しい。 しかし、当時の俳諧資料は、まだ研究の俎上に載せられていないものが多く残されている。そこで、それらを検討し、当時の俳人たちの興味や価値観を明らかにしようとした。そうすることで、「近代的な文学的価値観」で切り捨てられてきた化政期俳諧の再評価を目指した。これは、江戸時代の文学・文化を理解するための、新たな視点を提供することにもなる。
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