研究課題/領域番号 |
18K00301
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 皇學館大学 |
研究代表者 |
橋本 雅之 皇學館大学, 現代日本社会学部, 教授 (70164796)
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研究分担者 |
兼岡 理恵 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 准教授 (70453735)
板東 洋介 皇學館大学, 文学部, 准教授 (90761205)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 国文学 / 風土記 / 地誌 / 日本思想史 / 水戸学 / 小宮山楓軒 / 芳賀矢一 / 水府志料 / 西野宣明 / 常陸国風土記 / 大日本史 / 会沢正志斎 / 栗田寛 / 吉田令世 |
研究成果の概要 |
本研究がめざした風土記受容史と水戸学との関わりについて、三年間の共同研究を通して一定の成果を挙げたと評して差し支えないだろう。その成果を具体的に挙げると、(1)江戸時代の文化文政期以後に水戸藩で編纂された地誌において『常陸国風土記』が活用されていた実態が明らかになった。(2)天保10年に刊行された版本『訂正常陸国風土記』の編纂過程において、水戸学の二大派閥であった立原派と藤田派それぞれの学者が深く関与していることが明らかとなった。本研究は基礎的問題を確認した段階ではあるが、風土記受容史の研究のみならず、水戸学研究に対しても新しい研究の可能性を示し得たと考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は以下の点にある。(1)これまでの風土記研究と水戸学研究では、相互の関係に着目して調査・研究をおこなったものは見当たらず、本研究が初めての試みであること。(2)水戸藩において『常陸国風土記』は自藩が古代にまでさかのぼる歴史を有することを証明する資料だと認識されていたことが明らかになった。(3)その認識は、新しい国家の確立を目指していた水戸学にとって、歴史的・制度史的な観点からの理論的支柱となり得るものであったことを具体的な形で考証した。以上の研究成果は、幕末の歴史に関心が深い日本国民に対して、地誌という観点から歴史を考えるという新たな材料を提供することを可能にした。
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